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北朝鮮がICBM発射しても安倍政権批判に忙しい朝日社説

 北朝鮮は4日午後3時半から特別重大報道を行い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に成功したと発表いたしました。

 朝鮮中央通信は5日朝、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)と主張する「火星14」の試射の様子を詳細に報じ、同通信によれば、正恩氏は「米帝との長い戦いもついに最後の局面に入った。我々の警告を無視、我々の意思を試してきた米国にはっきり示す時が来た」と宣言、「我々の戦略的な選択を見せつけられた米国の野郎どもは非常に不愉快だろう。独立記念日の贈り物が気にくわないだろうが、今後も大小の贈り物たちを頻繁に送り続けてやろう」と、アメリカを強く挑発する発言を放っています。

(関連記事)

「ICBMは米独立記念日の贈り物」 金正恩氏が宣言
http://www.asahi.com/articles/ASK752G2XK75UHBI004.html

 対して、トランプ米政権は4日(日本時間5日未明)、北朝鮮が前日発射した弾道ミサイルの種類が大陸間弾道ミサイル(ICBM)だったと初めて確認いたします。ティラーソン国務長官らが「強く非難する」との声明を発表いたしました。

(関連記事)

「北朝鮮ミサイルはICBM」 米国務長官が非難
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM05H1J_V00C17A7MM0000/

 さて、北朝鮮が発射したと誇示している弾道ミサイルは、米本土も射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)だったかどうなのかは、専門家の評価が分かれるところであります。

 現実的な脅威はICBMに核弾頭を搭載する攻撃が可能になるかどうかです、また、実戦配備には高高度からの大気圏への再突入技術や、核の小型化が確立しているかが焦点となります。

 飛距離の点では、防衛省は「アラスカ州など米本土を射程に収める可能性がある」(幹部)とみます。北朝鮮はあえてロフテッド軌道で飛距離を短くし、日本海に落としたとみられます。

 弾道ミサイルは大気圏外にいったん出た後、慣性運動で宇宙空間を飛行し、大気圏に再突入します、その際、空気の圧力により高温が発生しますが、長距離ミサイルになるほど落下速度が増し、弾頭表面の温度が上がります、弾頭を高温から守るには炭素繊維の強化プラスチックなどで覆う高度な技術が必要とされるわけです。

 日本向けの中距離ミサイルの場合は秒速3キロメートル前後で表面温度は約1500度、ICBMの場合は秒速7キロメートル前後で3000度以上になるとみられ、防衛省は「北朝鮮は、現段階ではICBMの再突入技術の完成に至っていないと思われる」(幹部)とみています。

 なお北朝鮮は発射後に「過酷な再突入環境の中で、制御弾頭部の末期誘導特性と核弾頭爆発体系の動作の正確性が実証された」と発表、弾頭保護技術の進展を内外に誇示しております。

 最後に核弾頭小型化の技術は確立したのか、北朝鮮は2006年以降、5回核実験を実施。その威力は毎回増しています、一方、長射程のミサイルに搭載しようとするほど、核の量は小さくする必要が生まれます。

 小型化には「ブースト型」という技術もありますが、わずかな核融合反応で核分裂を生み出す技術で、核物質や爆薬などを省力化できますが、北朝鮮は核の小型化を進めていると強調してはいますが、ブースト型を確立しているか不明な部分も多く「ICBMに搭載できる小型化は実現できていない」とされています。

 ただ、北朝鮮の核実験の期間はすでに10年超が経過しています。

 この期間に「北朝鮮の小型化技術はある程度進んだはず」(政府関係者)であり、ICBMに搭載可能な小型化は時間の問題との見方が強いのです。

(関連記事)

北朝鮮ミサイル、高度2500キロ超 核小型化は未知数
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18487570V00C17A7EA1000/

 以上の状況から、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に成功したとの発表は、発射そのものの事実は否定できないものの、実戦配備にはまだ相当の時間がかかるものであると考えられます。

 しかしながら、国際社会にとってより深刻なことは、北朝鮮はアメリカの圧力に対する脅威もまったく感じず、かつ唯一の経済的支援国である中国への配慮もまったくその面子を気にせず、自分たちの開発工程表を忠実に守ってミサイル開発・核開発を強行している、という事実であります。

 韓国や日本などの「ザコ」国家の動向はハナから無視していますが、アメリカや中国など大国に対しても外交的配慮はなしで、不遜にも自国の開発工程を第一優先している恐ろしい事実です。

 どんなに北朝鮮がミサイル開発・核開発を加速しても、アメリカは北朝鮮に軍事オプションを取ることはできない、中国は経済的に北朝鮮を見捨てることはできない、と見透かしているものと思えます。

 このような状況の中で、日本は国連を通じて北朝鮮を非難する他にすべがありません、実質的に対抗する軍事的もしくは外交的オプションを日本は持ち得ていないのです。
・・・
さて、です。

 現実として目の前で起こっている日本の安全保障上の脅威に対して、我が国では、特にメディアではなにを呑気に議論しているのでしょうか。

 朝日新聞は連日社説にて、安倍政権は「反省が足らない」と叱責しています。

(社説)都議選、自民大敗 政権のおごりへの審判だ
http://www.asahi.com/articles/DA3S13016277.html?ref=editorial_backnumber
(社説)都議選、重い民意 首相の「反省」は本物か
http://www.asahi.com/articles/DA3S13017487.html?ref=editorial_backnumber

北朝鮮がICBMを放った同じ4日の社説では、「首相の「反省」は本物か」と、上から目線で安倍首相をたたいています。

 都議選の自民党大敗を受け、朝日新聞の鼻息は荒く、「国会の閉会中審査」に応じる方針の安倍政権に対し、「それだけでは足りない」とダメ出しです。

 都議選敗北を受け、安倍政権は国会の閉会中審査に応じる方針だという。審議が行われること自体は歓迎するが、それだけでは足りない。
 野党が憲法53条に基づいて要求している臨時国会を、すみやかに召集する必要がある。

 ・・・

 北朝鮮がICBMを発射し我が国を取り巻く国際環境が極めて緊張しているまさに同じ日に、この国のメディアは、安倍政権の「おごり」を連日これでもかと批判し、政府が国会閉会中審査に対応するも、朝日新聞にいたっては「それだけでは足りない」とえらそうにダメ出しです。

 この国のメディアのこの危機意識の欠落はどうでしょう、安全保障上の緊急事態にまったく反応がないのです、少なくとも北朝鮮の蛮行よりも安倍政権への批判が優先されるのです、ため息が出るほどの惨状です。

 読者のみなさん。

 「社会の木鐸」を自認しているマスメディアが、この体たらくでよろしいのでしょうか。

(木走まさみず)

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