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小池・都民ファーストの大勝利が民進党に示唆すること-信頼に足る受け皿があれば国民は自民・安倍政権など支持しない

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 東京都議会議員選挙は、大方の予想をはるかに上回って、都民ファースト(以下「都民フ」)が大勝利した。公明党はいつものとおり1人の落選者も出さなかったが、都民フも島部で1人落選しただけで、49議席を占め圧勝である。(無所属6人を追加公認し、55議席となっている)自民は過去最低の38議席に達するかどうかなどと、今思えばかなり楽観的な予測が述べられていたが、よもや公明党と同じ23議席とは誰しも思わなかっただろう。

 自民の敗因は、あちこちに書かれているとおり、驕りである。可哀想なことに都政は築地・豊洲問題ぐらいで、争点はもっぱら国政問題となり、自民党候補は後ろから鉄砲で打たれどおしで、多くが討ち死にしてしまった。同情を禁じえない。

<安倍内閣の高支持は消極的理由のみ>

 東京都民の多くは、とても危うい安倍・自民党政権には日本の将来を任せられないというシグナルを送り出したのだ。安倍内閣(首相)の支持率は、6月下旬の世論調査では軒並み10ポイント以上近く下がったが、それでも40%前後を維持している。第1期政権と合計すると、5年目を過ぎている長期政権としては異例である。

 しかしその理由は、世論調査にも如実に表れているように、他に代わるべきものがないからである。実に4割近くが理由としてあげている。まず、自民党内に人材がいないこと、そして次に何よりも野党第1党・民進党が全くだらしなく、とても政権を託せる政党と思われていないからである。

<都市民が見切りをつけた驕れる自民党政治>

 そこに出現したのが小池・都民フである。大阪の橋下・維新、名古屋の河村・減税日本に続く、大都市の不満の受け皿である。前者は大阪都構想や行財政改革を掲げ、後者は減税一本である。但し、今は両方とも色褪せてきているが、都民フはその成り上がるスピードといい規模といい、前2者をはるかに凌いでいる。

 つまり、都民に限らず日本国民は、ずっとダラダラ続いてきた古い自民党政治にはもう何の魅力も感じていないのだ。それは民主党が躍進した2007年の参院選と2009年の衆院選と2回の国政選挙でも明確に示されていた。そして10年後の2017年の今も、実は底流には同じ流れがあることがわかってきた。

<民進党こそ大敗北>

 10年前、そして3年3ヶ月の民主党政権は、09年には民主党に対する期待は大きく膨らみ、いや膨らみ過ぎていた。そしてその期待に応えられないどころか、期待を裏切り、国民は失望に変った。都議選の大敗北は、何も自民党だけではない。もっと深刻な敗北者は、野党第一党の民進党である。

 野党第一党として、加計学園・森友学園で何度も攻めに攻めた。国民もやっと安倍政権の美辞麗句ばかりの政策に飽きがくると同時に、危険を感じ始めた。しかし、民進党は代わるべき受け皿にはならず、7議席から更に2議席減らし、5議席となった。直前の離党組が都民フの推薦を受け、そこそこ当選しているという言い訳が聞こえてきそうだが、誰も聞く耳を持たないだろう。現職8人を含め16人が相次いで離党届を出し、後に都民フに推薦してもらっている。泥舟から逃れ始めたのである。

 4年前、7~8選挙区で共倒れとなり、45議席から15議席に減ったが、今回は更に減った。一方、共産党は17議席から2議席伸ばして19議席。得票数も共産党77万票(13.83%)に対し、民進党は39万票(6.89%)と半分にしか達せず、前回の69万票(15.83%)と比べて半減した。民進党は都民からは、ほぼ完全に見捨てられたのである。

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