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それでも上がる日本の不動産

国税庁が主幹である路線価は今年も0.4%上昇となりました。特に宮城、沖縄、東京が3%以上の上昇となっています。ちなみに千葉、神奈川、埼玉といった衛星都市圏は0.5、0.4、0.3%と全国平均にとどまる上昇となっています。また、関西と名古屋圏の周辺県の価格下落傾向は変わらず、前年比もほぼ変わっていません。

路線価は主に相続など税金に関係する基準価格ですのであまり上がってほしくないと思っている方も多いのではないでしょうか?

私も取引先の不動産屋と情報交換は欠かしませんが、駅近くの物件ですとあり得ないほど強気の価格で攻めてくる物件は今でもありますし、ここ5-10年で取得した投資用物件の再販もぽつぽつ出ています。当然、価格は盛っていますのでそれなりの価格になっており、駅近くの不動産案件に関しては活発な取引が引き続きみられます。

少子高齢化の日本では不動産は二極化していくのでしょうか?

まず、住宅需要の不動産は基本的に低減していくはずです。いくつかの要因があります。

一つは高層マンション化で土地が空に向かって無限に増えていること、二つ目に駅から遠い物件は不動産開発業者が手を出さず、土地の勝ち組、負け組が明白に出ていることがあります。

三つ目に新規に戸建て取得を考えている人の事情です。都心は高くて手に入らないか、ウサギ小屋のような狭い土地の無理な3階建て住宅になるため、それならば埼玉や千葉あたりにもっと広い戸建てを買った方がよいと思う方が増えています。

これら土地需要が薄く広く拡散しているため、土地価格に反映してこないことがあげられます。

一方、都心や駅近くの不動産市場は様相が一転します。一般的理由としては商業不動産としての需要が高い、訪日外国人対応の需要、物流センターなどの新設といわれています。私はそれはむしろこじつけ理由で要は金余り現象と諸外国の不動産価格との差が生み出す価格調整、あるいはミニバブル状態なのだろうと考えています。

外国における不動産価格はその都市の規模や生産性、リターン率等を考えると尋常ではない水準に到達しています。その理由は以前にも説明したように不動産にお金を「PARK」する(預ける)のであってかつてのような「儲ける」というより、億単位のお金を「損をしない」形で仮置きやすくするという意味であります。

これはとりもなおさず、低金利時代において持てる者やファンド、投資家の運用対策及び、国情不安定な国のマネーの一時退避であります。

ロンドンやニューヨーク、あるいはカナダの不動産が尋常ではないレベルにあるのは世の中にあふれるマネーが行き所をなくしている中で、先進国の不動産市場に資金を置くという意味でありましょう。ロンドンやNYが国情や政治的に安定しているのか、と疑念を持つ方もいると思いますが、マネーは世界中から集まります。

南米やアジアなどもっと不安定な国に比べればリスクは取れるでしょう。バンクーバーに入ってくるイランや中東からのマネーはアメリカを避けた結果とも言えます。

では、そういう観点で日本の不動産を見るとどうか、と言えば難点は外国人投資家が一番嫌がる地震があります。日本人は毎度の地震にならされていますが、外国人の地震に対する恐怖心は尋常ではなく、そこにわざわざ投資するのは精神的に極めて高いハードルになっていると考えられます。

但し、世界基準からすれば東京の不動産はまだまだ買える価格にあります。よって好立地、一定のリターンが期待されれ不動産マーケットとしての東京が再び注目されれば、無理してでも購入してくるというのが流れでしょう。

これは本来あるべき不動産の実需に基づく取引というより金融資産的な発想に転じてるともいえます。不動産専門家が需給に基づく不動産理論のみで考えれば日本の不動産など上がる理由はほとんどありません。しかし金融資産や資金の退避先となるとまだまだ上げ余地があるという全く相反する判断が下せることになります。

このミニバブル、個人が持つ住宅用地はあまり恩恵がなさそうでむしろ相続税をもっと取られると思えば、しゃくに触る、と考える人も多いのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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