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内閣府の景気判断「緩やかな回復が続いている」 一方で消費者の消費意欲は「今は様子見」

 内閣府は6月の月齢経済報告で、6カ月ぶりに基調判断を引き上げたが、消費者を対象にした調査では「様子見」との回答も多かった。

 「月例経済報告」は景気に対する政府の判断を示す報告書で、内閣府が毎月作成している。主要な経済指標をもとに個人消費や雇用情勢、生産、輸出などの動向をそれぞれ判断して「基調判断」を決めている。

 内閣府が6月22日に発表した6月の月例経済報告では、6月の国内景気の基調判断を6カ月ぶりに引き上げ、それまでの「一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」から「緩やかな回復基調が続いている」に変更した。

 主な項目をみると、個人消費は「総じてみれば持ち直しの動きが続いている」から「緩やかに持ち直している」に、設備投資は「持ち直しの動きがみられる」から「持ち直している」に、住宅建設は「弱含んでいる」から「このところ横ばいとなっている」に、公共投資は「底堅い動きとなっている」から「底堅さが増している」にそれぞれ引き上げられた。一方、輸出と生産は「持ち直している」、企業収益と企業の業況判断、雇用情勢は「改善している」、消費者物価は「横ばいとなっている」とし、それぞれ5月の判断を据え置いた。

 そのうえで、先行きについては「雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される」とするも、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるとしている。

 国内景気の緩やかな拡大が期待される中、博報堂生活総合研究所は5月26日、消費者の消費意欲を点数化した調査結果「来月の消費予報 6月」を公表した。調査対象は20歳から69歳の男女1,500名で、調査期間は5月8日から10日。

 消費意欲が最高に高い状態を100点として6月の消費意欲を点数化してもらったところ、その平均値は45.3点で、前回調査の46.5点と前年同期の47.5点をそれぞれ下回った。点数化の際に記入してもらった自由回答欄をみると、「今は様子見」との回答が前年同期の79件から100件に、「特別欲しいものがない」が同331件から367件に増加するなど慎重な消費者が多かった。その一方で、「金銭的に余裕がある」が同61件から77件に増加したほか、「今月までに多く使った反動でセーブ」が同174件から137件に、「節約したい」が同50件から26件に減少するなど、金銭的に余裕を感じる消費者が増えている様子もうかがえた。

 国内の経済を見渡すと明るい指標も増えつつあるが、今は様子見と考える消費者も多い。本格的な回復には、やや力強さに欠けるようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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