記事

東芝がWDに対抗措置、損害賠償・妨害差し止めの法的手段

[東京 28日 ロイター] - 東芝<6502.T>は28日、半導体メモリー事業の提携先の米ウエスタンデジタル(WD)<WDC.O>が、同事業売却の入札手続きを妨害しているとして、妨害行為の差し止仮処分を申し立てるとともに、総額1200億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたと発表した。

WD側が売却差し止めを求めた法的措置に対抗するもので、両社の対立が先鋭化してきた。

WDは5月、東芝が進める子会社「東芝メモリ(TMC)」の売却は、WDの同意がない場合は、三重県四日市市でのメモリー生産提携の合弁契約に違反するとして、売却差し止めについて国際仲裁裁判所に仲裁を求めた。

さらにWDは今月、売却の暫定差し止めを求めて米カリフォルニア州地裁に申し立てた。7月14日(現地時間)に同地裁で判断が示される見通しだ。

今回、東芝はWDの法的措置に対抗した。売却の入札手続きに対して、WDが「看過できない妨害手段」を継続的に行っていると非難する。

具体的には、東芝がWDの同意権を侵害して手続きを進めているとする「虚偽の事実」を金融機関や入札参加者などに流布し、東芝とTMCの信用をき損したとして、こうした行為を止めるよう裁判所の命令を求めるとともに、1200億円の損害賠償を請求する訴えを起こした。請求額は今後、増える可能性があるという。

東芝の広報担当者は、WDが契約違反を主張し、国際仲裁や米国の裁判所に暫定差し止めを求めていることも、妨害行為に該当すると説明しており、仲裁や米国での提訴に対する対抗措置の意味合いがあると認める。

また、東芝は、WDが同事業などへの情報アクセス権を使って東芝とTMCの機密情報を不正に取得、使用しているとして、28日付でWDのアクセスを遮断したことを明らかにした。

関連して、合弁契約を結ぶWD子会社のサンディスク社への情報アクセス権への遮断はないと、東芝は説明している。

東芝の提訴などについて、WDの広報担当者はコメントを控えた。

<メモリー製造新棟への設備投資、単独でも可能>

四日市で現在建設中の「第6製造棟」の第1期分生産設備と2期分建屋建設投資として、総額約1800億円の投資をTMCが行うことも発表した。

第6棟生産設備に対するサンディスクの投資参加は現在協議中と説明した一方で、サンディスクが参加しない場合はTMC単独で導入可能としている。

東芝側が今後、四日市での投資についてWD側を排除する方向に動けば、2016年5月にWDがサンディスクを買収することで承継した同事業の権益を縮小させる方向に働く。

東芝が単独投資の可能性をちらつかせたことは、WDを牽制する狙いもありそうだ。

*内容を追加しました。

(浜田健太郎)

あわせて読みたい

「東芝」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    セブンの生ビール販売中止は正解

    ヒロ

  2. 2

    「人殺し大臣」発言に懲罰はなし

    和田政宗

  3. 3

    川上量生氏「批判は私が受ける」

    川上量生

  4. 4

    「日本の技術はスゴイ」は勘違い

    Dr-Seton

  5. 5

    川上量生氏の独白 都が裏取引か

    おときた駿(東京都議会議員/北区選出)

  6. 6

    野田氏への疑惑が総裁選に影響か

    天木直人

  7. 7

    「ドラクエ式」が被災地で大活躍

    中妻穣太

  8. 8

    山本太郎氏の品位欠く罵声に呆れ

    早川忠孝

  9. 9

    小室圭氏留学 皇室パワー利用か

    NEWSポストセブン

  10. 10

    「野党は反対するだけ」はデマ

    小林よしのり

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。