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「カジノ入場にマイナンバーカードが必須」案について

さて、未だ公表前のハズですが、どなたかがIR推進会議の内容を事前リークしているようです。以下、読売新聞からの転載。


カジノ入場回数に制限案…マイナンバーカードで
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170620-OYT1T50000.html
カジノなど統合型リゾート(IR)設置に向け、政府が検討するカジノ施設への入場制限案が19日、判明した。

ギャンブル依存症を防止するため、入場時、日本人利用客らにはマイナンバーカードの提示を義務付けて入場回数を制限するほか、IR区域以外でのカジノ広告を禁止することなどが柱だ。政府は今後、具体的な制度設計を盛り込んだIR実施法案をまとめ、秋の臨時国会にも提出したい考えだ。


カジノへの入退場管理にマイナンバーカードを利用するという案。制度仕様としてはシンガポールで現在行われているカジノの入退場管理と同じですが、1966年に国民登録制度が採用され15歳以上の国民のほぼ全員が登録カードを保有している同国に対し、カード保有率が未だ8%にも満たない我が国においてこれを前提とした制度を採用することはカジノ入場に対して実質的に非常に厳しいハードルを設けた形になるといって過言ではありません。

運転免許証、パスポート、健康保険証、住基カードなど、身分証明の手段として複数のIDが氾濫している我が国において、それらを一元的に管理できるマイナンバーの活用はその管理を確実のものとする為に必須なものであります。

実は私自身はカジノでのマイナンバーカードの活用を古くから主張してきた論者であり、そういう意味では原則的にこの政府案には賛成の立場であるのですが、一方で現場における現実的な採用を念頭におけばマイナンバーが十分に普及するまでの間、何らかの過渡期的な施策は必要となるのではなかろうかと思うところもあります。その辺りは、制度の趣旨を鑑みながら今後の論議を深めてゆく必要があると言えます。

一方でもうひとつ更なる論議が必要となる分野が、カジノ以外のギャンブル等産業における同様の制度の採用です。今回、我が国で合法化されるカジノに関してはマイナンバーを活用した一元的な入退場管理を採用する案が示されたわけですが、当然ながらこの制度はカジノ以外の公営競技やパチンコ産業などへの採用検討も必須のものとなります。

そもそも、我が国のカジノ施設は合法化当初、国内で2~3程度の少数のみを認めるものであり、多くの国民にとって日常的な生活の中にカジノが存在するという状況は起こりえません。一方、現在全国に1万店以上の施設が存在するパチンコ店はもとより、全国100を越える競技場or場外投票場を有し、なによりも近年、ネット上での投票券販売が急速に拡大している公営競技は、カジノよりも余程国民の生活の「すぐそこ」にあるギャンブル等業態となります。

当然ながら、カジノ側で厳密に管理され入場が制限された「問題のある」プレイヤーが、ガバガバの管理の下で運営されるパチンコや公営競技を頻繁に利用してしまうようでは入退場管理制度の意味が問われてしまうワケで、カジノ側で行われる管理手法と同様の手法でこれら産業の入退場管理が行われる必要が出てきます。

現在行われているIR推進会議はあくまで我が国に採用されるカジノの法制度を検討する場であり、その他ギャンブル等産業に対しての施策的示唆をしめすものではありませんが、警察庁および各公営競技の所管官庁の元で同様の論議が進められることを期待したいと思います。

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