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精華大学による「東京都青少年健全育成条例改正案」に対する意見書

本日15日午前、東京都議会の民主党会派を京都精華大学竹宮惠子マンガ学部長らが訪れ、精華大学マンガ学部教授会一同による「東京都青少年健全育成条例に対する意見書」を提出しました。ついで、東京都庁で里中満智子氏・竹宮惠子氏・藤本由香里明治大学准教授らがマスコミに向けて記者会見を開き、午後2時から都議会議事堂第二会議室において一般参加者を交えて説明会とディスカッションが開かれました。

午前中の模様は京都新聞などでも報道されましたのでご参照ください。

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100315000092&genre=A2&area=K00
↑漫画性表現規制「議論慎重に」 精華大学部長ら 都の民主会派に意見書

俺は2時からの集会に参加しましたが、100人収容の会議室にマンガ家・業界関係者・マンガファンが300人も訪れ、立錐の余地なき盛況ぶりでした。さてこれを書いている現在、精華大学のサイトには「意見書」がまだ掲載されていません。おそらく事務的な遅れだと思いますが、大学からは一連のイベントが終了したらブログに掲載してもよいとの話をいただいていますので、以下に全文を掲載いたします。

「東京都青少年健全育成条例改正案」に対する意見書

私たち京都精華大学マンガ学部は、マンガ領域の教育研究を推進する組織として表現の自由の擁護に努め、表現者の権利や責任に関して思索し、その成果を国内外に発信してきました。

その立場から、今回東京都において検討されている「東京都青少年健全育成条例改正案」に対し、深い懸念を表明するものです。
今回の改正案に関して、マンガ学部が問題とするのは以下の点です。

1)「非実在青少年」という今回の改正案が提出する新概念は、その対象が不明瞭であり、恣意的に解釈される恐れがある。また、「非実在青少年」の性的描写が、即「不健全」であるとみなす根拠が薄弱であり、多くの作品がその内容にかかわらず「不健全図書」のレッテルを貼られる事態になりかねない。

2)今回の改正案に至るプロセスを東京都青少年問題協議会の議事録などから判断する限り、当事者である表現者はもとより、出版関係者や専門家など、周囲の意見を十分に考慮したものであるとはみなしがたい。問題の本質は憲法で保障されている表現の自由に関わるものであり、十分なエビデンスと議論がないまま、このような規制が行われることには深い危惧を抱かざるをえない。

3)今回の改正案は東京都条例の問題ではあるが、日本の出版社は東京に集中しており、マンガ、アニメに関するイベント等も多く東京で行われている。したがって、この改正案は東京都だけの問題ではなく、国内全体の表現に影響を及ぼす問題である。拙速な条例化によって日本の表現文化に禍根を残すべきではない。

なお、京都精華大学マンガ学部は、児童に対する性的虐待や性犯罪の根絶に関する議論については、これを軽視する立場ではありません。ただし、問題の本質は単純なものではなく、より慎重かつ開かれた議論の場とそのための時間を求めることから、ここに本意見書を提出する次第です。

2010年3月13日

京都精華大学 マンガ学部長  竹宮惠子
京都精華大学マンガ学部   教授会一同

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