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政治家ほど楽ではない商売はない

政治家の野望とは何でありましょうか?国や自治体を変えたい、良くしたい、国民や住民を幸せにしたい、という高貴な使命感を持って立候補し、当選し、与野党と戦い、様々な力関係の中で一歩ずつ上に向っていくのでしょう。その頂点に立つ国家元首には絶大なる支持と権力、そしてそれに仕える者が取り巻くというのが今も昔も変わらないスタイルがあります。

しかし、ここにきてあちらこちらから政治家に疑問符がついています。逆風下の政治家業を考えてみたいと思います。

英国のテリーザ メイ首相。EU離脱の国民投票結果を踏まえ登場した「21世紀の鉄の女」のはずでした。その彼女がここにきて罵声を浴びるほど混迷の最中をさまようとは誰が想像したでしょうか?一つには政策のブレ。もともとEU離脱には中立派だった彼女が突然の強硬派に変わるなどポリシーが一定しない状態に国民の不満は高まります。そして突如の総選挙は保守党の圧勝が見込まれていたはずですが、結果を見れば過半数割れという惨状であります。

その間、英国からは世界を震撼させるようなニュースばかり報じられました。3つのテロ事件、特にコンサート会場でのテロは英国民のみならず、世界を恐怖に陥れました。そして先日のロンドンの高層ビルでの火事。火事とメイ首相に直接的関係はないのですが、失敗したのは現地視察に来ても住民に見舞わなかったその姿勢でした。女王他王室も直ちに駆け付け見舞ったのに首相はそれをしなかったことで二度目にきて見舞おうとしたら罵声を浴びせられる始末でした。

アメリカ、トランプ大統領。アメリカ国民を二分させたともされるこの選挙結果が生み出したものは何でしょうか?アメリカは地方選を含め、選挙の時期になると住宅街に支援候補の立て看板がずらりと並びます。それこそどの家が何党を支持しているかこれで世論調査が出来るのではないかというぐらい明白な姿勢を見せます。(もっとも最近ではアメリカも無党派が主流となりましたが。)

二大政党の中でそのチカラを発揮するためには議会を押さえる能力が必要不可欠であります。ところが議会では案件次第で反対票を投じる人も多く、結果として大統領が大統領として全うするのに必要なのは「人格」によるところが大きいのだろうと思います。

そのトランプ大統領はツィッターという小道具を信頼しすぎるあまり、あまりにも多くの敵を作りました。これがアメリカをより混迷にさせている原因でしょうか?私が政治と経済が分離しつつあると時々指摘するのは人々は大統領に期待せず、経済の自立性を尊重しているとも言えるのでしょう。

韓国、文在寅大統領。この方もしょっぱなから苦戦を強いられています。外相候補者に娘の偽装転入でたたかれた康京和氏を強行任命しました。文大統領はクリーンな閣僚選びをしようとしたのですが、候補者にクリーンな人があまりいなかったという笑えない実態に康外相候補強行突破はもう、どうこう言っていられないという半ばギブアップした感があります。

選挙活動の時は国民からの強い支持の中、歯切れのよい選挙演説を繰り返していました。北朝鮮とも対話を、という姿勢でしたが大統領就任後も打ち上げ花火のように上がる弾道ミサイル実験にその威勢は何処に行ってしまったのでしょうか?

最後に我ニッポンです。国会が終わり、メディアは一斉に世論調査に走りました。結果は自民党と安倍政権に強烈な逆風であります。特に安倍政権に厳しい結果になったのが森友、加計学園問題だったと思います。本来であればこんな問題にたいそうな時間を費やすべきではないのにすべてのメディアが「文春状態」になってしまったことで本末転倒となりました。それは安倍首相夫人、そして首相本人が直接的にその当事者となったことで防戦一方だったことが挙げられます。

これが生み出す世の中の流れとは目の前に迫る都議選ですぐに結果が出ます。勢いを増す小池都知事派になすすべがなくなってきたかもしれません。首相や菅官房長官が応援演説したら逆効果ではないか、とも思える状態だからでしょうか?

政治家ほど楽ではない商売はないと思います。民間企業が目指す100%の満足感など絶対にありえず、常に半分前後の反対派との戦いと足の引っ張り合いの中で物事が決まっていきます。シェイクスピアの「ジュリアスシーザー」も一般民の声が如何に不安定で右へ左へ揺れ動くのかをうまく表現しています。

盤石の体制など存在せず、少しずつ築き上げた自らの帝国もやり方を間違えれば3日で崩壊してしまいます。なんともはや、政治家業は水商売のような感も無きにしも非ず、であります。

では今日はこのぐらいで。

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