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スマホ利用拡大「デジカメ全滅時代」

デジタルカメラの売り上げが大きく落ちている。デジカメの世界出荷台数は2016年に2418万台で、ピークだった10年の5分の1程度だ。

特に厳しいのがコンパクトカメラ。スマートフォンの利用が拡大した煽りを受け、一気に人気がなくなった。カメラとしての機能で比較した場合、まだ少しだけコンパクトカメラに分があるが、スマホはSNS連携が容易にできる点が大きなアドバンテージになっている。

10年頃を境に、それ以前にあった「手ブレ補正」「顔認識」「ハイビジョン動画」といったデジカメの機能面の大きな進化がなくなった点も、「デジカメよりもスマホ」となった一因だろう。

一眼レフカメラなどレンズ交換式カメラの市場も、コンパクトカメラほどではないが縮小している。12年の約2000万台をピークに、16年は約1200万台まで減少した。ただし、そろそろ底を打つだろう。カメラを趣味にしている人の買い替え需要が一定周期であるため、これくらいの市場規模に落ち着くはずだからだ。

リコーは今後消費者向け製品を縮小し、業務用の商品に軸足を移すことを発表した。また他の多くのメーカーもコンパクトカメラへは今後あまり注力しない方針だ。では、カメラ市場に希望はあるのか。

各メーカーともコンパクトカメラから完全に撤退することはないだろう。メーカーは、豊富な製品ラインアップによって、消費者を自社製品に誘引し、結果的に高価なレンズ交換式カメラの販促に繋がる、と考えているためだ。

また、ミラーレス一眼なども今後市場の拡大が期待される。特にミラーレス一眼は欧米ではあまり浸透していないため、キヤノンやニコンなど一眼レフカメラで高いブランド力を持つメーカーが独創的な新製品を開発できれば、大きく売り上げを伸ばせる可能性がある。

(野村證券シニアアナリスト 和田木 哲哉 構成=吉田洋平)

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