記事

アマゾンがホールフーズ買収 財務的にはホームラン!

アマゾン(AMZN)がホールフーズ(WFM)を一株当たり42ドル、137億ドルで買収します。これは現金による買収です。

1

アマゾンはホールフーズのブランドを今後も使用する考えです。

ホールフーズは2016年の売上高が157億ドル、顧客数3,000万人、毎週同社の店舗を訪れる顧客数が800万人、社員数8万7千人、店舗数464のスーパーマーケットです。

同社は新鮮でヘルシーな高級食品でリーダー的な存在で、デリ、ベーカリーなどの調理済みの料理が総売上高に占める割合が19%と高いです。

また売り場面積当たり売上高、ならびにEBITDAマージンは、上場食品小売業者の中で最も高いです。

しかし最初、一部の自然食ファンから熱烈に支持されていたホールフーズは、業容を拡大するにつれて「お金持ちに迎合している」という評判が立ち、コアなファンが離れて行きました。

また労使問題などもあり、ここ数年、経営的には「曲がり角」に来ていました。

去年の既存店売上比較は-2.5%でした。またEBITDAマージンは8.6%でした。

同社は出店計画を見直し、いままで不統一だった店内のPOSシステムをアップグレードし、顧客のトランザクション・データを仕入れのみならず個々の顧客へのデジタル・マーケティングの際に活用できるようなシステムにやりかえてゆく方針を発表しています。

その部分でアマゾンの傘下に入ることは極めてシナジーが高いと思われます。

ホールフーズの顧客は高学歴でリテラシーが高く、デジタル世代の、裕福層を中心としたカスタマーなので、アマゾンとの親和性は高いと思われます。

同社はアフィニティー・プログラムを展開中で、デジタル・クーポンによる割引やパーソナライズドされたプロモーションなどを導入してゆく考えです。この面でもアマゾンとの連携による効果は絶大だと思われます。

アマゾンは生鮮食料品の宅配のビジネスに関し、試行錯誤を繰り返してきました。しかし生鮮食料品には独特のむずかしさがあります。

その点、すでにベンダーとのリレーションシップを確立しているホールフーズを手に入れれば、顧客に近い464の店舗を拠点として、そこから配達網を構築できます。

さらに財務的にはアマゾンの株価収益率(PER)が186倍、ホールフーズが33倍なので、楽々とアクリーティブ(=EPSが伸びること)なトランザクションをすることが出来るでしょう。

つまり財務的にはこのM&Aはホームランだということ。

【お知らせ】
Market HackのFacebookページに「いいね」すれば最新記事をサブスクライブすることができます。

広瀬隆雄のTwitter、ならびにInstagramもよろしく。

お問い合わせはhiroset@contextualinvest.comまでお願いします。

最後にMarket Hack読者の親睦コミュニティ、Market Hack Salonは、現在、新規メンバーを募集中です。

あわせて読みたい

「Amazon」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    ダム決壊 韓国紙が東電に難癖

    tenten99

  2. 2

    那覇市長選 与党が敗北した要因

    田中龍作

  3. 3

    韓国また合意棚上げ? 注目の判決

    tenten99

  4. 4

    サウジ記者殺害 米IT企業が窮地?

    幻冬舎plus

  5. 5

    3億円事件告白 出版社の仕込みか

    tokyo editor

  6. 6

    堀江氏「もう一度東大受ける」

    MAG2 NEWS

  7. 7

    「汚い顔は失礼」神田うのが炎上

    女性自身

  8. 8

    文大統領の苦しい国家運営と外交

    ヒロ

  9. 9

    羽生結弦と高橋大輔 ファン対立

    NEWSポストセブン

  10. 10

    松井秀喜のG復帰 ナベツネが壁?

    NEWSポストセブン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。