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「チャデモ」が世界“標準規格”となるには

日本企業は、世界の“標準規格”をつくるのが苦手だというのは、よく指摘されることです。ドコモの「iモード」など、世界に先駆けて画期的なサービスを生み出しながら、世界の“標準規格”にすることができず、“ガラパゴス化”した例は、いくつもあります。

そのなかで、健闘している例ではないでしょうかね。EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド車)などの充電規格「CHAdeMO(チャデモ)充電器」の話です。

現在、欧米勢が主導する急速充電規格「Combo(コンボ)」や米国テスラ社の独自規格を抑え、世界で最も普及している充電器です。

昨日5月31日、チャデモ協議会は2017年会員大会を開催しました。


※開会挨拶をするチャデモ協議会会長の志賀俊之さん

フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンの排ガス不正などによって、欧州をはじめ世界でEVの存在感が増しています。日本勢も、「リーフ」で先行する日産だけでなく、トヨタやホンダもEV開発に力を入れ始めている。自動車メーカーの開発競争と同時に、充電器の規格争いが、世界規模で繰り広げられています。

「チャデモ」は、「コンボ」との覇権争いをしてきましたが、ここ数年は、双方の充電コネクターを備えるマルチ充電器の普及により、表向き「協調」路線をとっています。例えば、欧州の充電ステーションには、「チャデモ」「コンボ」の両方のケーブルが設置されていることが多いといいますが、ユーザーからすれば、これなら問題はないわけです。

それでも「チャデモ」対「コンボ」の争いが続くのは、メーカーの生産戦略にかかわるためですよね。同じクルマを、国によって「チャデモ」と「コンボ」につくりわけなくてはならないとなれば、大きなコストがかかってしまう。

現在、チャデモ式充電器は、世界に約1万5500基が設置され、うち日本は約7000基です。欧州約4000基、米国約2000基と続きます。日本以外のアジアでも、韓国やタイなどで設置が進んでいます。世界での普及率は、「コンボ」の約3倍といわれ、冒頭の通り断トツです。

日本発の「チャデモ」は、デファクトスタンダードを握れるか。焦点は、いまや世界一の自動車市場である、中国の動向です。

中国は、独自規格をもっていますが、チャデモと通信方法が似ていることから、チャデモとの互換性を図る可能性があるといわれている。チャデモは、今年3月、最大出力150kwと、従来の3倍の急速充電が可能な技術も公開していて、技術的にも優位性があるといえます。

中国のEV市場は、いま、フォルクスワーゲンなど「コンボ」規格を進める欧州勢が力をもっていますが、かりにも中国が「チャデモ」になびけば、欧州勢にとっては大きな痛手になります。逆に、日本勢にとっては追い風となりますね。

「チャデモ」対「コンボ」の争いはどうなっていくのか。当分は、続きそうです。

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