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郵政改革論と日本郵政経営論

石川和男

2010年03月30日 21:15

 今夕の産経新聞ネット記事によると、政府は亀井郵政改革相らが概要を公表した郵政改革案について了承したとのこと。

〔記事要旨〕
・郵貯預入限度額をめぐって閣内で異論続出していたが、首相は「亀井氏の案でやる」と、事態収拾。郵貯預入限度額を1千万円から2千万円に引き上げる改革案は概要通り決着。
・簡保上限額も1300万円から2500万円に引き上げ。
・亀井氏は「遅くとも来年4月には(郵政改革法を)施行したい」。預入限度額引上げは6月に郵政改革法を成立させると同時に政令改正して引き上げ、民間からゆうちょ銀への資金移動状況をみた上で来年4月までに引下げを含む再検討。

 ↓

 全国2万4000の郵便局網を維持するために郵政金融2社(ゆうちょ銀・かんぽ生保)の手数料収入で賄おうとすることがそもそも時代錯誤だろうという話。今次の郵政改革とは即ち、国営である日本郵政株式会社の収入安定化に他ならない。

 今後中長期の我が国の社会構造を俯瞰すれば、郵便局網の運営原資をどのように賄うことがより適切かは一目瞭然。郵政金融2社を完全民営化していく必要性は、民業圧迫回避という銀行・保険業界の損得勘定にではなく、国民資産の運用先を誘導していくべき先が内需だけではない点にある。

 国民のおカネを国営郵政(旧郵政省)に集約しようということが、国策として堂々と罷り通ろうとしている。先の郵政民営化は行き過ぎだったが、今回の郵政改革は戻り過ぎである。貯金限度額に焦点が絞られたことも残念極まりない。郵政改革法案を廃案にして、参院選後に郵政民営化見直し法案を再度練り直す以外にない。

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通産省を経て、東京財団研究員に。政府の各種委員会委員を歴任。

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