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ニュース接触の主戦場が「フェイスブック」か「グーグル検索」か、記事のトピック別で大きく分かれる

  ユーザーがニュースメディアに出会う主要な場として、検索サイトに加えソーシャルサイトも定着してきた。米国や欧州だけではなくて、新興国に於てもだ。特徴的なことは、検索サイトではグーグルが、ソーシャルサイトではフェイスブックが抜きん出て利用されていることである。

  ニュースパブリッシャーは、彼らが発するニュース記事が、グーグル検索やフェイスブック(SNS)でより多くのオーディエンスに目に留まるように競うことになる。中でも最近の流れとしては、フェイスブックでの接触頻度が増えてきている。米国のニュース/メディア・サイトへのトラフィックを分析しているParse.lyの調査でも、図1に示すように、外部からニュースサイトへの流入トラフィックうち40%以上がフェイスブックからとなっている。35%前後のグーグル検索を上回っている。
 
ExternalReferralTrafficParsely20170522.png
(ソース:Parse.ly)
図1 パブリッシャーへの参照トラフィックの流入元シェア。最新(5月22日)の結果でも、フェイスブックが45%、グーグル検索が34%と、トップ2サイトで大半を占めている。残りの3位以下は、2.2%のTwitter、1.5%のYahoo!、0.76%のGoogle News、0.66%のDrudge Report、0.30%のRedditが続く。


  Parse.lyは米国の主要デジタルパブリッシャーの1000強サイトを対象に、外部(ソーシャルシェア、検索プラットフォーム、ニュースアグリゲータなど)からどれくらいのトラフィックが流入しているかを、計測している。同社は今回のレポート(The Authority Report:ここからダウンロードできる)で、パブリッシャーのニュース記事への外部からの参照トラフィックの流入元シェアをトピック別に調べ、初めて公開した。

 その結果が、図2である。ここでは、2016年に米主要デジタルパブリッシャーが投稿した約100万記事を対象にした。同社のアルゴリズムに従って、対象記事をそれぞれWorld EconomyからEducation&Researchまでの14種のトピックのどれかに分類した。どのトピックでもフェイスブックとグーグル検索が流入元で圧倒的なシェアを占めているのだが、トピックによって両者のシェア率が大きく異なっていることが明らかになった。

ParselyTopicAudience201705a.png
(ソース:Parse.ly)
図2 トピック別記事への参照トラフィックの流入元シェア


  エンターテイメントやライフスタイル、それにローカルニュースに関する記事とは、多くの人がフェイスブックで接している。一方で、テクノロジーやスポーツ、ビジネス/金融といった分野の記事とは、グーグル検索を介して出会っている人が多い。

 友人や周辺の人が話題にしていそうな記事と接したい場合はフェイスブックを利用するが、特定テーマの記事を探す場合はグーグル検索に頼ることになるのだろう。フェイスブックで出会う記事はセレンディピティ(偶然の出会い)的であるが、思いもしなかった面白い記事を発見する機会が多いのは確か。

しかし仕事や学業、それに趣味のために、重要な記事を抑えたい場合は、偶然の出会いに頼るのではなくて、グーグル検索を介してきっちりと発見しておきたいようだ。ビジネス/金融分野の記事で、グーグル検索経由が47%に対して、フェイスブックが14%と低くなっているのもうなずける。スポーツ記事もグーグル検索経由のほうが多いのも、特定試合の速報記事を探したりしているからであろう。

 米大統領政治の分野の記事では、外部トラフィックの59%がフェイスブックからと、25%のグーグルを圧倒していた。2016年は大統領選挙期間であり、友人やインフルエンサーが接している選挙関連記事や、それへのコメントも知りたいし、トランプ氏が主役の政治記事はエンターテイメント化していたこともあって、多くの人がフェイスブックで記事に接していたのだろう。フェイクっぽい記事も知っておきたかったかもしれない。だが硬めの一般の政治記事(State&Local Politics)となると、グーグル検索(42%)がフェイスブック(35%)よりも多かった。

 次に4つのトピックを選んで、流入トラフィックのシェアを図3〜図6で少し詳しく示しておく。各トピックの記事内容を示すキーワードも、各図の左端に掲げられている。

ParselyTopicAudience201705b.png
(ソース:Parse.ly)
図3 米大統領政治に関する記事への流入トラフィックのシェア


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(ソース:Parse.ly)
図4 ビジネス/金融分野の記事への流入トラフィックのシェア


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(ソース:Parse.ly)
図5 ライフスタイル分野の記事への流入トラフィックのシェア


ParselyTopicAudience201705e.png
(ソース:Parse.ly)
図6 テクノロジー分野の記事への流入トラフィックのシェア


 この中でフェイスブック依存が極端に高いトピックの記事は、ライフスタイル分野であった。外部トラフィックの87%と、大半がフェイスブックからとなっている(図5)。逆にグーグル検索依存が高いトピック記事は、テクノロジー分野であった(図6)。いずれにしろ、フェイスブックとグーグル検索が圧倒的なシェアを占めているため、その他の流入元のシェアは低くなっているが、それでも分野によっては欠かせない流入トラフィック源となっている。

 例えば図4のビジネス/金融分野では、グーグルニュースが7.2%でツイッターが6.7%と、14.1%のフェイスブックの半分近くのシェアを占め、パブリッシャーにとって無視できないプラットフォームとなっている。

 以上は米国市場での話であるが、欧州や新興国でも、少々の時差があっても似通った動きを示している。でも日本は違う。まず、日本の主要ニュースメディアはフェイスブックにあまり依存していない。その代わり、ニュースアグリゲーターが主導権を握っており、日本独自のメディア環境を作り上げている。

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