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バロンズ:ビットコイン、チューリップ・バブルを彷彿

Barron’s : Bitcoin Surge Reminds Us Of Tulip Bubble.

バロンズ誌、今週のカバーに自動車大手フォードを掲げる。前週、同社は次期最高経営責任者(CEO)にフォード・スマート・モビリティの会長を務めるジム・ハケット氏を指名した。107年の歴史を持つ自動車メーカーは時価総額で電気自動車大手テスラに時価総額で抜かれるいま、ハケット氏の抜擢によってフォードはテクノロジー企業の方向へハンドルを切る見通し。自動運転の実現へ加速していくフォードの株価がどうなるのか、詳細は本誌をご覧下さい。

当サイトが定点観測する名物コラム、アップ・アンド・ダウン・ウォールストリート、今週は跳ね上がり続けるビットコインに注目する。抄訳は、以下の通り。

ビットコインとテクノロジー株は、21世紀のチューリップマニアか?—Bitcoin and Tech Stocks: A 21st Century Tulipmania?

テクノロジー株より、ウォールストリートでの注目を集めているのはビットコインである。仮想通貨の代表格は、まるで21世紀を迎えるタイミングで沸いたITバブルを連想させる。当時を振り返った時、私の脳裏に浮かぶのは通勤電車で聞こえてきたこんな言葉だ。携帯電話を使いながら、ある男性は「サン・マイクロシステムズ株を持っているか?また分割したぞ、俺の人生は上々だ!」と声高に話していた。

男性の言葉通り1988年から2000年までサン・マイクロシステムズは6回に及ぶ株式分割に踏み切り、2000年では2回も行った。その後ITバブルが崩壊、2007年には4対1の株式併合を実施、オラクルに買収された時に株価は9.50ドルまで落ち込み、1999年につけたピークの309ドルから300ドルも値下がりしたことになる。

ビットコインは4月半ばの1,200ドルから5月25日に2,800ドルに接近、しかしその後は一時は2,000ドルを割り込み、執筆時点では2,300ドル付近へ値を下げて推移している。ビットコインの10分の1の価格に連動するビットコイン・インベストメント・トラスト(GBTC)は、26日に405ドルで引け、本来連動すべき価格を76%上回る水準だ。

仮想通貨は、政府にコントロールされていないだけに潜在的価値が高いと言われている。しかし、価値を生み出すためには安定が必要でそれは明白ではない。ビットコインのファンはその価値はテクノロジーにあり、株式として取り扱うわけではないと主張する。その見解は、17世紀にチューリップの球根についた価格についてアムステルダムのコーヒーハウスで聞かれた会話のようだ。

ビットコインの値動き。
coin
(出所:Coindesk

同じように、米株相場は前週に過去最高値を更新し熱狂に沸いた。テクノロジー株が牽引しており、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト、アルファベットはS&P500の年初来の上昇率7.89%の4.6%を占める。またS&Pのハワード・シルバーブラット氏によれば、上昇率の半分はブルーチップの上昇が半分を構成するという。

ビートルズが”サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド”をリリースしたのは、50年前のことだ。このほか、今年は他に3つの記念日を迎える。1つは1987年10月19日のブラックマンデー2つ目は1997年はアジア通貨危機で翌年にはLTCM危機が発生した。3つ目に、2007年にはベア・スターンズの住宅ローン担保証券(MBS)の2つのファンドが閉鎖に追い込まれ翌年に同社自体が破綻した。

金融政策と財政政策は、強気派にとって逆風だ。米連邦準備制度理事会(FRB)は引き締めモードにあり、年内あと2回の利上げの可能性を残す(1987年と2006年と符号)。財政面では、トランプ政権が発表した予算教書に極めて厳しい財政削減策が盛り込まれていた。投資格付け会社ムーディーズは26日、財政問題を改善させるより予想より速く悪化させるとも指摘する。

しかし、米株高の基盤はトランプ政権の財政支出拡大への楽観にあった。誰にとっても良い時が保証されるというわけではない。

ニューヨーク・タイムズ紙は、数週間前に米国の格差を住宅保有でこう位置づけた。住宅保有者の平均資産は19万4,500ドルで、賃貸者の平均である5,400ドルの36倍にあたるという。しかし、実際のところは住宅を取得するにあたって頭金をはじめ住宅ローンを保証する年収が必要で、賃貸者に欠けているものだ。

重要な問題は、住宅ローン金利控除(MID)だろう。2018年度予算では680億ドルと推計される。MIDは住宅ローンの金額並びに所得税の水準が高いほど税控除も大きくなり、富める者に有利なシステムだ。議会は税制改革にあたり、MIDの改正にあたるべきだろう。

——ビットコインの急速な値動きを受け、筆者のフェイスブックには4月後半から「寝ている間にお金儲けができた!」とビットコインの投資を促す書き込みがみられるようになっていました。ITオタクで投資に関心の高い複数のアメリカ人のフィードをみて、”熱狂”を感じ取ったものです。

ところで、なぜビットコインは今になってここまで急伸したのでしょうか?一つには、日本政府の決定が挙げられます。通貨として認めずモノとして扱う方針を変更、2017年4月1日に改正資金決済法が導入され金融庁の監督の下、決済通貨として使用される運びとなりました。NY市場関係者から「足元のビットコイン上昇の一端を担った」との声が聞かれたように、2020年の東京五輪を前に仮想通貨のさらなる普及に期待が膨らみます。

もう一つ、中国での動きも注目です。ビットコイン取引が盛んだった中国で2月、3大ビットコイン取引所が資本流出を抑制する狙いでビットコイン投資家による引き出しを停止しました。その後、3月頃から中国人民銀行がマネーロンダリングの規制強化で複数の会合を持ったとのニュースが流れ、5月26日には李克強首相がビッグデータ・エキスポでブロックチェーンのテクノロジーを初めて称賛したといいます。ビットコインの直近の値動きは極めて投機的と捉えられますが、ビットコインあるいはその他の仮想通貨の普及の流れが止まるとは考えられず、私たちの生活の徐々に浸透していくことになるのでしょう。

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