記事

4000万円台のワンルームマンションは誰が買っているのか?

170528Donotbuy2

今週の新聞広告を見ていてビックリしました。敢えて物件名は消していますが、外苑前に建設している新築ワンルームマンションの販売価格が、25平米程度の広さで4200万円と書いてあったからです(写真)。

現在の都内中心部の不動産投資物件の表面利回り(年間の家賃収入を物件価格で単純に割り算したもの)は5%前後です。そこから管理費や修繕積立金といった諸費用が差し引かれて、所有者の手取りの収入となります。

もし、この4200万円のワンルームマンションから、5%の表面利回りを得ようとしたら、家賃は17万円以上に設定する必要があります。超一等地であったとしても、ワンルームにここまでの家賃を出す人はほとんどいません。ワンルームの場合、家賃が10万円を超えると借り手の数が極端に減ります。家賃を15万円以下に引き下げたとしても、賃貸付けはかなり苦戦しそうです。

自分が住むのではなく、賃貸物件として収益を狙うのであれば、考えるべきことは、「出来るだけ空室リスクが低く、利回りの高い」物件を探すことです。また、将来の家賃水準という観点からは資産性も重要です。

新築のワンルームマンションは、上記の投資判断の観点からは、メリットよりもデメリットが大きな投資対象といえます。収益性や資産性に比べ、価格が割高になっているからです。もし、4200万円の新築ワンルームが、3000万円で販売されていれば、投資対象として検討する価値はあると思います。中古ワンルームと比較して必ずしも割高とはいえない価格だからです。

4000万円台の新築ワンルームマンションを購入している人は、果たしてどんな人たちなのでしょうか。

ほとんどの人は、中古ワンルームマンションの投資対象としての優位性を知らないと思われます。知っていれば、例えば、同じ都心にある2000万円の中古物件を2戸購入した方が、良いと考えるのが自然だからです。

不動産投資を始めても、やり方次第では思ったような成果が出ないケースがあります。その原因のほとんどが、購入時の物件選択時点に存在します。同じエリアであっても、どんな物件をどのくらいの価格で買うかによって結果は変わります。

「不動産投資は危険」「東京の物件価格は高すぎ」といった一般論ではなく、きめ細かく物件を吟味していくことが、不動産投資で成果を上げるために必須だということです。

■ 累計17万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

■ 毎週金曜日に配信している無料メルマガ「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスを登録するだけで、お金を増やすためのとっておきのヒントをお届けします。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

※このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年5月28日の記事から転載したものです。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

あわせて読みたい

「不動産」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    ミヤネ屋インチキ医療特集に称賛

    中村ゆきつぐ

  2. 2

    定年後は蕎麦打ち職人になるな

    内藤忍

  3. 3

    海老蔵と麻耶 歌舞伎界の非常識

    NEWSポストセブン

  4. 4

    豊田議員あと一歩で逃げ切り逃す

    文化通信特報版

  5. 5

    今度こそ北朝鮮の崩壊は秒読みか

    自由人

  6. 6

    共産の要求激化で選挙協力崩壊か

    猪野 亨

  7. 7

    金正恩氏が米国への本音を吐露か

    高英起

  8. 8

    高須氏「衆院解散は正しい戦略」

    NEWSポストセブン

  9. 9

    「部落差別を語るな」は間違い

    SYNODOS

  10. 10

    安倍首相の目的は権力の延命だけ

    小林よしのり

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。