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トランプ叩きが飯のタネなのか?

ロシアとの関係をめぐって、なんだかきな臭くなっているトランプ大統領とその周辺。当然ですが、アメリカ人の関心も高まっているようです。

最近、注目されているニュースサイト、Axiosが作成したグラフによると、”ロシアンゲート”を巡るニュースが続出した先週は、Facebook上だけで8千万人が関連ニュースを見たとのことです。

細かくて見にくいでしょうが、これまでも、ロシア関係のニュースが出るたびに、読者数は跳ね上がっているのが分かります。

この手のニュース、当然のことですが、トランプ氏に好意的な内容にはなり得ません。そこで思い出されるのが、今年2月のこのツィート。

具体的に大手メディアを名指しして、「偽ニュースメディアは、私の敵じゃなく、アメリカ人の敵だ」とまで言い切りました。

トランプ大統領の言動に否定的なニュースが相次いだことに苛立ってのことだったのでしょうが、実際に、その割合はどうだったのかを、就任100日間に区切った調査で見ると、やっぱりその通りなのです。

これはハーバード大学公共政策大学院のケネディスクールのショレンステイン報道・政治・公共政策センターが先日、公表したものです。トランプ氏が挙げたNYタイムズ、NBC、CBS、CNNに加え、ワシントンポスト、ウォール・ストリートジャーナル、FoxNewsと、英国のBBCとフィナンシャルタイムズ、ドイツ公共放送(ARD)が、トランプ大統領についていかに報じたかを10の角度から分析しています。

そのうちの7項目は「Negative(否定的)」か「Positive(肯定的)」だったかで分類しているので、実にわかりやすい。(これは、トランプ大統領に関し、新聞なら5行以上の記事、テレビなら5秒以上のニュース報道を全て収集して、中立的なものは除外して分類したとのことです)

まず、最近の歴代大統領1期目の就任100日間、トランプ氏に関してネガティブなトーンの報道割合が際立って高かったということです。

「ジャーナリストにはリベラルなバイアスがあると非難されるが、本当のバイアスはネガティブを好むこと」というコメントがついています。その週毎のトレンドはこれですが、最高でネガティブが90%にも達しています。

それを、各メディア毎に見たのが次のグラフ。保守的なFoxですら、ネガティブが過半に達しています。また、ドイツのARDの報道の98%がネガティブなのが目を引きます。

政策項目別に見るとどうか。「経済」以外は惨憺たるもので、特に「移民問題」へのネガティブ報道が96%にも達しました。

さて、”トランプ応援団”的存在と見なされているFoxと他のメディアとの政策的立ち位置の違いを見ると、「適性」「貿易」「テロ対策」では、Foxにネガティブ報道はかなり少ないのですが、他の項目では大差がありません。盲目的な応援団ではないことが窺えます。

大統領としての適性については、ワシントンポストが最も厳しい見方で、ネガティブなトーンが96%に達していました。

唯一、Foxもその他のメディアも一致してポジティブな評価をしたのがシリアへの巡航ミサイル攻撃でした。”戦争”だけが支持率上昇のカギ、と思われると怖いですが。

シリア攻撃を除いて、ここまでネガティブに報じられていれば、トランプ氏ならずとも、「メディアは敵だ」と思わざるを得ないでしょうね。

一方、メディアにしてみれば、冒頭に見たように、否定的なトランプ報道を出せば読者、視聴者を惹きつけられ、トランプ大統領のおかげで有料購読者が激増する<Trump Bump>も起きている訳ですから、この傾向はまだまだ続くのでしょう。

「プレスは、裁判所に否定された移民問題に関する命令を除いて、殆どの大統領令に関心を払っていない。彼は金融規制から気候変動にたるたくさんの大統領令を発しているが、それらはトランプ報道の1%未満に過ぎない」

「トランプは視聴率には効くかもしれないが、人々が聞くに値する唯一の声ではないはずだ」

「ジャーナリストは、自らを政府の敵対者だと見なすという誘惑に抵抗する必要がある。それは与党と野党の争いであり、政府とプレスの争いではないのだ」

ショレンステインセンターの報告書は最後に、そう釘を刺しているのですがーーー

ちなみにギャラップの世論調査によると、マスメディアを信頼する米国民の割合は、昨年、史上最低の32%にまで落ち込んでいます

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