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到来! 仮想通貨の時代

仮想通貨が世の中を席巻する時代が到来したことは否定できないでしょう。「昔はね、紙幣や硬貨と言ってお金をやり取りしていたんだよ」と言うセリフは皆さんがおじいさん、おばあさんになった時に孫に本当に言いそうなセリフであります。ついでに申し上げるなら「昔のスーツには内ポケットがついていてそこに財布を入れていたんだ」というのもありかもしれません。

世の中、貨幣を使わなくなったのは紛れもない事実。現金大国で世界でも最も後進国である日本ですらクレジットカードのポイントを貯め、Suicaで電車に乗り、nanacoでコンビニ決済の時代です。日銀は1円硬貨の製造が16年度分は実質ゼロ(記念硬貨用途の55万枚のみ鋳造)で世の中の1円玉流通量は着実に減少しています。

カナダにおいては最小単位の1セント硬貨はだいぶ前に廃止され、現金扱いの場合には端数を5セント単位で四捨五入(23セントなら25セント、27セントでも25セントと計算)するようになりました。合理的です。(クレジットカードや通常の銀行間取引はきっちりセントまであります。)

実際にカナダで生活をするにおいてクレジットカードとデビットカードがあれば問題なく、逆にそれがないと非常に不便をきたすことになります。例えば私どものレンタカーもクレジットカードがないと貸し出しできない仕組みになっています。

これは仮想通貨の時代がやってきたというより現金の時代の終焉と言った方が正しいのでしょう。銀行の現金自動引き出し機では最大1000ドル程度しか引き出せないし窓口で5000ドルでも引き出すものなら「何にお使いでしょう?」と怪訝な顔をしたテラーに聞かれるのがおちです。現金=アンダーというイメージが染み込んでいることも事実であります。つまり、不正利用を防ぐという意味で現金扱いをなるべく減らすというのは時代の要請であります。

ではなぜ仮想通貨が必要なのでしょうか?クレジットにデビットカード、電子マネーで何が困るのでしょうか?

通貨は各国がその価値を保証したうえで中央銀行が発行しています。しかし、この保証はどこまで信用できるかといえば不安になることもあるでしょう。例えば97年のアジア通貨危機のようなことが再び起きないとも限りません。ソ連崩壊の際にはルーブルが大暴落してアメリカ製たばこが何より価値があったというウソのようなホントの話もあります。中国では今年、外貨準備が一時3兆ドルを割り込み、政府の必死の防衛策が続きます。つまり、政府と言えども絶対安心の世界はないという前提に立てばクレジットカードやデビットカードなどの支払いが担保される銀行預金が不安定になればカードで払おうとしても「DECLINE」と表示され、大混乱にならないとも限りません。

仮想通貨が世の中を席巻し始めたもう一つの理由はマネーが国境を渡るということです。日本で働くアジアの人たちはそのお金をどうしているのでしょうか?日本でためたお金でものを買わず、ギリギリの出費であとは本国に送金する人が主流でしょう。メキシコ人はアメリカで、フィリピン人は香港で、タイ人は日本で稼ぎ、本国に送金します。いや、アフリカのケニアではM-PESAというモバイル送金サービスがあり、銀行を介入しないで商店にお金を預けることで送金できる画期的な仕組みが存在します。

例えば今、正当な方法で海外送金をするとします。送金依頼銀行へは送金手数料、為替両替手数料、更に受け取り銀行ではリフティングチャージがかかったりします。つまり送金には多額の手数料がかかる上に面倒な申込書、そしてSWIFTという世界の銀行のコード番号を記入しなくてはいけません。

数年前日本からあるべき送金が着金せず、トラブルになりました。日本の送り出し銀行は某メガバンク。受け手はカナダの最大の銀行。私が送金未着のクレームをカナダ側銀行にすると「受け手は探しようがない」とにべもない返事。送金側に調査依頼をしてようやく調べたらSWIFT間違いで着金は数週間遅れました。

このような前近代的な海外送金制度をもっとスムーズに、安い手数料で行うのが仮想通貨であるとも言えます。仮想通貨といえばビットコインを思い出すと思いますが、考案されているのは数百あるとされます。たまたま、ビットコインは中国での需要が高く、また仮想通貨の代名詞的存在の為に「ちょっと試してみよう」的な普及効果もありその「価格」が暴騰しています。

このビットコインは中央銀行発行通貨のように無尽蔵に作り出せないところに欠点があります。言い換えれば通貨ならば価値の安定感が不可欠ですが、価値が1年で数倍も変動する点において個人的には汎用性は低いとみています。

個人的には金(ゴールド)を担保にした仮想通貨が生み出されてもおかしくないと思います。金は価格が安定しており、年間を通じて一般的にはせいぜい1-2割しか変動しません。また代替価値としての認知度は圧倒的であります。

ただし、ビットコインを代表する仮想通貨は様々な形で進化し、我々の生活の中に浸透してくるはずです。日本では相続税対策で金庫が売れているようですが、そんな時代もなくなる日が来るのでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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