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【アマゾン・ブックス】、LAもアマゾン書店!「読み始めたら止まらない」ランキング?

170521アマゾンブックス

■ネット通販最大手のアマゾンは、同社のリアル書店「アマゾン・ブックス(Amazon Books)」をロサンゼルス近郊にも出店する。アマゾンが9日ロサンゼルス市に提出した建設許可申請で明らかになったのは、出店場所はウエストフィールド・センチュリーシティSC内。同SCは2015年から10億ドルのコストをかけた大改装を行っており、ニューヨークやシカゴに展開するグローサラントの「イータリー(Eataly)」やカナダで人気のファッションブランド「アリツィア(Aritzia)」も新たなテナントとなる。

アマゾン・ブックスは約150坪での展開となる予定だ。アマゾンは2015年11月、シアトル近郊にアマゾン・ブックス1号店をオープン後、2016年9月にサンディエゴ郊外に2号店、同年10月オレゴン州タイガード地区に3号店をオープンしている。今年に入って2月にマサチューセッツ州デダム地区に4号店、3月にはシカゴ近郊のレイクビュー地区に5号店、4月にはマサチューセッツ州リンフィールド地区に6号店をオープンしている。

また近い将来、北カリフォルニアのウォルナットクリーク地区のブロードウェイ・プラザSC、サンノゼ地区にあるサンタナロウSC、ニュージャージー州パラマス地区のウエストフィールド・ガーデンステートプラザSC、ニューヨーク・マンハッタンのショップス・アット・コロンバス・サークルSC、ワシントン州ベルビュー地区等にもオープンが予定している。

 100坪〜200坪となるアマゾン・ブックスは多くの点で通常の書店と異なっている。すべての書籍の表紙を正面に向けた陳列方法「面陳(面陳列)」「面展(面展示)」を採用している。セクション毎にカスタマーレビューや予約注文数、売上データなどを参考にしたキューレーション(括り)展開による分類も異質だ。最も異なるのはカスタマーレビューはあるものの、プライスカードによる価格表示がされていないことだ。

アマゾン・ブックスはアマゾンのオンライン価格と同一にしているのだが、アマゾンはダイナミック・プライシングを採用している。需給状況に応じて価格が毎日のように変動しているため、店頭での価格表示が電子値札でもないかぎり不可能なのだ。そのため、店内にあるスキャナーで本の裏表紙にあるバーコードをかざすことで表示されるようになっている。

スマートフォンのアマゾン・アプリにあるカメラ機能によるスキャニング撮影でも検索でき、価格が表示されるようになっている。アマゾン・アプリのカメラ機能はバーコードだけでなくOCR(光学式文字読取装置)としても使える。読み取った画像から書籍タイトルの文字を認識し、検索できるようにもなっているのだ。アマゾン・ブックスにはキンドルやファイアTVなどの製品も販売しているが、製品の形状からも検索できるのだ。

 アマゾン・ブックスの際立った特徴に、決済がキャッシュレスということがある。クレジットカードやデビットカードのみの支払いで、現金決済ができないようになっている。アマゾン・ブックスではアプリから支払える決済機能も追加されている。アマゾン・ブックスではレジ近くにPOPで「アプリからのお支払い」と案内している。

利用者はアマゾン・アプリのカメラ機能で、POPにあるQRコードを読み込むと利用者のアカウントにアクセスするQRコードが表示されるのだ。それをレジ係りのスタッフにスキャニングさせることで、アマゾン・アカウントから支払いが可能となる。アマゾン・アカウントに登録しているクレジットカードで決済できる他、ギフトカード(ギフト券)の残高からも支払いが可能となるのだ。最近ではドラッグストアチェーンのCVSで、現金をアマゾン・アカウントに入金できるようにもなっている。

 アマゾンのレジ不要コンビニエンスストア「アマゾン・ゴー(Amazon Go)」の公開がシステムの不具合で送れているが、アマゾン・ブックスは徐々に店舗数を増やしている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾンは18日、販売数データによるベストセラー・ランキングとは別に 、同社のキンドル書籍やオーディオブックのオーディブル(Audible)のデータをもとに新たな書籍ランキングを始めました。単に購入されるだけでなく、購入後に最も読まれた本(most read)の週間ランキング「アマゾン・チャート(Amazon Charts)」です。

話題・人気になっているから、面白そうだから、役にたちそうだからなどで本を買って、そのまま机の上などに積んでいる「積ん読」状態になっている人も多いのではないかと思っています。後藤はまさにそうで、最近は読む時間がなかなかとれないこともあり、積ん読が増えています。アマゾン・チャートは、読書途中と読書完了した読者数でランキングされているものです(オーディブルの場合は視聴途中と視聴完了した視聴者数)。キンドル書籍とオーディオブックに限りますが「売れている本が必ずしも広く読まれているわけではない」がわかる順位です。

⇒これはとっても興味深いランキングです。アマゾン・チャートが可能だということは、ベストセラーになった本でも実際には読了しなかったランキングもできるということです。まぁ、さすがに販売にネガティブになるようなランキングはやらないでしょうが、逆に、読書完了しやすい読了率ランキングとか、「読み始めたら、もう止まらない」のバロメーターになりそうな読み始めて何日間で読了するかの読了最短ランキング(字数やページ数を調整した順位)とか、できそうです。

アマゾンはこういったキューレーション(特定の視点を元に、データ等の情報を収集し、整理し、選別し、一般に共有すること)を上手く使っています。最も利用され知られていて、最も過小評価されているキューレーションが「この商品を買った人はこんな商品も買っています」です。当社のコンサルティングセミナーでもよく話すのですが、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」はチェーンストアにとって盲点となる品揃えなんですね。

⇒売り場でお客が特定の商品を見た途端、その周囲に「この商品を買った人はこんな商品も買っています」の商品が並んだと想像すれば理解できると思います。カテゴリーで分けた品揃えより売上は爆発的に伸びます。商品から商品に目を移すたびに、周囲にある商品が次々に変わればエンドレスアイル(終わりのない売り場)です。しかも「この商品を買った人はこんな商品も買っています」は時間の経過によっても変化します。

このようなアマゾンのキューレーションはリアル書店の「アマゾン・ブックス(Amazon Books)」でも生かされています。例えば「サンディエゴ地区でベストセラー・ノンフィクション」「シアトル地区でベストセラー・フィクション」から、拾い読みに適して且つ部屋のインテリアにもなる「テーブルに置くと映える本(Coffee Table Book)」などがあります。そのうちアマゾン・チャートを基にした「購入後に実際に読まれた本の年間ランキング」でのキューレーションもありですね。

 個人的には「読み始めたら、もう止まらない」スピード読了ランキングでのキューレーションも導入してもらいたいですね。

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