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アングル:中国不動産会社のドル建て起債、間もなく枯渇か

[香港 18日 ロイター] - 中国の不動産開発会社によるオフショア市場でのドル建て債発行は、近いうちにほぼ枯渇する見通しだ。年明け以降にいったん急増したが、その後は政府が不動産セクターの過熱を冷まそうと不動産会社のオフショア市場へのアクセスを遮断しているためだ。

ロイターが銀行筋や不動産会社の関係者に取材したところ、社債発行の認可権を持つ中国国家発展改革委員会(NDRC)は今年第1・四半期にオフショア起債の新規の割り当て付与を事実上停止した。

中国政府は昨年下半期に不動産会社によるオンショア市場での社債発行抑制に動いた。このため今年第1・四半期に他の調達手段を求める不動産会社がオフショアでのドル建て起債に殺到。不動産会社のドル建て社債の発行高は年初来で45億ドルに達した。これはアジアでの同期の発行総額(1338億ドル)の3%に相当し、昨年通年の57億ドルに迫る数字だ。

しかし市場関係者によると、規制当局はオフショアでの調達を厳しく制限する方針に舵を切った。深センに拠点を置く不動産業者は「今年初めの起債は昨年の割り当てを利用していた。今年下半期に新規の起債は見込めない」と話した。

別の開発業者2人も起債の認可手続きが遅れていると認めた。

NDRCはロイターのコメント要請に応じなかった。

今年の起債を主導したのは、どちらかといえば民間企業よりもバランスシートが良好な国有企業。民間企業で起債にこぎ着けたのは、第1・四半期中に認可を受けたか、国有企業との厳しい競争に直面しない市況の弱い省の企業だ。

深センの不動産開発会社の龍光地産<3380.HK>は17日、債務借り換えのために4億5900万ドルの社債を発行すると発表したが、銀行筋によるとこの起債は第1・四半期に割り当ての認可を受けていた。

上海を拠点とする世茂房地産<0813.HK>は、第1・四半期に起債割り当ての認可を受けたが、発行の具体的な計画はないとしている。

香港のシンジケートバンカーは「第1・四半期に起債がブームになったため、当局は第2・四半期に入って認可手続きを引き締めた」と述べた。

ドル建てクレジットの供給は細ったが、不動産会社は銀行融資など他の手段が利用可能なため、借り換え目的の起債は見込んでいない。

世茂房地産と龍湖地産<0960.HK>は先週、銀行間市場でのミディアム・ターム・ノート(MTN)発行について当局から承認を受けたと発表した。MTNは当局の市場過熱抑制策の回避手段として不動産会社の利用が増えている。

ムーディーズによると、住宅販売の好調が引き続き流動性を支えており、社債の償還がピークを迎えるのは2018年であるため、中国の不動産会社の借り換えリスクは今年は低いという。

(Clare Jim記者、Umesh Desai記者)

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