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フランスの「半大統領制」とは? マクロンにとって正念場の国民議会選

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 フランス史上最年少の大統領に39歳のエマニュエル・マクロン氏が14日、就任しました。しかし大統領とはいえ、マクロン氏はこれからすべての政策をフリーハンドで実行していけるわけではありません。

6月には国民議会選挙が控えます。フランスの政治制度は「半大統領制」とも言われ、安定した政権運営には議会構成も重要な要素になります。一体どんな政治制度なのでしょうか。大統領と首相の違いや国民議会選挙後のシナリオについて、フランスの憲法・政治に詳しい駒澤大学法学部の奥村公輔准教授が解説します。

【写真】仏大統領選の有力候補に浮上した39歳 マクロン前経済相とは何者か?

フランスには「大統領」と「首相」がいる?

 5月7日、フランスでマクロンが新「大統領」として選出され、マクロン新大統領はこの後「首相」を任命し、首相の提案に基づき他の大臣を任命し、組閣します。ではフランスの「大統領」はどのような存在なのでしょうか。また、フランスの「首相」は「大統領」とどのように異なるのでしょうか。

議会と大統領に責任を負う二元型議院内閣制

 「大統領」というと、まず思い浮かぶのはアメリカです。アメリカの大統領は国家元首であるとともに行政府の長でもありますが、議会の解散権を有していません。議会も大統領に対する不信任決議権がなく、大統領と議会は互いに独立し、均衡した関係にあります。この政治制度を「大統領制」と言います。一方、イギリスには国家元首である国王の下に「首相」を長とする「内閣」が存在し、内閣は「議会」の信任に基づいて在職することができ、内閣と議会は密接な関係にあります。この政治制度を「議院内閣制」と呼びます。

 議院内閣制の下では、国家元首(共和制国家では大統領、君主制国家では国王)が議会多数派の意向に基づいて首相を任命します。このうち、首相を長とする内閣が、議会にのみ責任を負うものを「一元型議院内閣制」、議会だけではなく国家元首にも責任を負うものを「二元型議院内閣制」と呼びます。内閣が責任を負うとは、文字通り、行政権の執行について連帯責任があるということですが、具体例の一つに議会や国家元首によって辞めさせられる可能性があります。

 フランスは、行政府に国民によって直接選出された大統領とは別に「首相」・「内閣」が存在し、内閣は「議会」だけでなく国家元首たる「大統領」にも責任を負うため、「二元型議院内閣制」ということになります(なおフランスでは、内閣の構成員は国会議員職など他の公職と兼職することはできません)。ただし、フランスでは、国家元首が国民によって直接選出される大統領であり、かつ、その大統領が強い権限を有しているため、「半大統領制」とも呼ばれます。

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