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プロ伝授!職場で使う笑いのテクニック8

(浅井企画所属 放送作家 池澤 亮太 構成=江藤誌惠)

笑いは練習すれば上手に使えるようになるもの。「自分はそんなキャラじゃない」と思っているなら、逆にチャンス! 笑いと無縁に見える人がユーモラスなことを言えば、その効果は絶大。簡単トレーニングでユーモアのセンスを磨こう。

「芸人になるわけでもないし、笑いなんて学ぶものじゃない」と思っている人、「自分はユーモアのセンスのない人間だ」と思い込んでいる人もいるでしょう。そんな方々に言いたい。笑いのセンスは学ぶものです。学べば磨かれます。もともと笑いのセンスは誰にでも備わっているもの。その力を引き出す方法が“笑いを学ぶ”ということ。私が講師を務める浅井企画お笑いタレントセミナーには、芸人を志す方もいますが、人前で話すのが苦手、コミュニケーション能力を高めたい、ユーモアのセンスがないから学びたいという方も多くいました。そんな方々も3カ月もすれば、人前に立ち、人を笑わせられるほどになるのです。

笑いには、老若男女を問わない普遍的な「ツボ」があります。そのツボを押さえる基本は、その場の空気(雰囲気)を読むこと。笑いと空気は大変密接な関係にあり、ユーモアのセンスがないという方も、実はセンスがないのではなく、空気が読めず、ジョークを発するタイミングが悪かっただけということも多々あります。そういう方は、いつも自分の自慢話ばかりをしていませんか? ネタを思いついたら、言いたくて我慢できず、タイミングを考えずに口にしていませんか? そこをグッと我慢し、相手の話をよく聞いていれば、タイミングよく笑いのネタを使えるのです。

また、ネタが思いつかないという方は、人をよく観察して。共通の話題や趣味・嗜好(しこう)がつかめれば、ネタも思いつくはずです。笑いというのは、人間観察力と発想力から生まれるもの。相手の笑いのツボがどこなのかを判断し、相手が好むジョークを的確なタイミングで言えれば、その人の心をグッとつかむことができます。

笑いには8つの基本構造があり、その使い方や効果を理解すれば、場の雰囲気に応じた笑いを使い分けることができます。これを知っておくだけでも、ユーモアのあるネタを思いつきやすくなるでしょう。そして、ジョークの言える環境づくり、受け入れてもらいやすくする根回しも必要。笑いのネタをいきなり使うより、まずは人の話にツッコミを入れることで、あなた自身の笑いのポジションを確立し、「この人はユーモアのわかる人なんだ」「この人になら冗談を言っても大丈夫」と、周囲にアピールしておくことから始めてみては。信頼関係が築かれれば、次第に人からツッコまれるようになり、ゆくゆくはジョークを言い合える関係に進展するでしょう。

▼笑いの基本構造8

8つの基本構造の特徴と効果を知っておけば、笑いのネタに困ることはない!

1. ボケ
漫才などでよく使われる言葉ですね。とぼけた受け答えをすることで、話の中におもしろみをつくり出します。日常会話の中でも、こちらがボケた瞬間、相手はかなりの確率ですぐに間違いに気付き、訂正(ツッコミ)を入れてきます。すると、自然に笑いのキャッチボールが成り立つというわけ。

2. 勘違い
「GLAY(ロックバンド)のベスト(アルバム)が欲しい」と言う相手に、本気で「灰色のチョッキ」を贈ったら笑える話に。勘違いしたフリでも、本気で勘違いしていたとしても、勘違いしたまま話が進むと、話がかみ合わないおもしろさが生まれます。勘違いされたプレゼントを受け取る本人は笑えないでしょうが。

3. 誇張法
物事を過度に大きく、または小さく形容する表現方法のこと。例えば、怖い上司を「鬼上司」と言ったりするのもそのひとつ。この笑いは、極端に誇張すればするほど笑いを誘いやすくなります。「ボーナスいくらもらったの?」「5億」というように、言いづらいことを言わなければいけない場面でも重宝します。

4. 反復
ギャグやボケを繰り返し使うことで笑いを誘います。以前、お笑いコンビのタカアンドトシがネタにしていた「欧米か!」もそのひとつ。言葉だけでなく、動作や身振り手振りを繰り返したり、短時間のうちに何度も使ったり、時間をあけて使ったり、笑いのポイントはさまざまな場所に隠れていますよ。

5. ダジャレ
親父ギャグとも呼ばれる定番ギャグ。若い方は何が楽しいのか理解できないかもしれませんが、50代以上の方は、脳が親父ギャグを欲するのだそう。上司や取引先の担当者が50代以上なら、自分から率先してダジャレを言う、またはダジャレに楽しく反応してあげると喜ばれます。

6. のっかり・スカシ
相手が変なことを言ったとき、「……じゃ、次行きましょう!」というように、ボケを無視したり、「私、宇宙人なんです」というボケに対して、「そうなんだ」と、あえてツッコまなかったりして笑いにつなげます。ただし、間や声の調子でユーモアだとわかるようにしないと、ツンケンした人だと思われるので注意。

7. 時事ネタ
その時々の社会的な出来事を日常会話に盛り込むことで笑いをつくり出すテクニック。社会的な出来事なら、共通の話題がない相手との会話でも、共通の情報・知識として話ができるので、安心して会話に組み込むことができます。ただし、時事ネタには賞味期限があり、古いネタは笑いを取りにくいので注意して。

8. 差別・自虐ネタ
簡単にいえば、相手、もしくは自分をバカにすることで笑いを取るテクニック。差別は、一歩間違えればいじめになるので使い方には十分注意を。自虐ネタも自分のことをネタにするからいいわけではありません。自分のことを笑わせるというのは、相手との信頼関係がないと成り立ちません。

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池澤亮太
浅井企画所属放送作家。システムエンジニアとして勤務後、放送作家に転身。若手放送作家を育成する浅井企画メディアスクールやタレントスクール講師など、多岐にわたって活動中。『プロ直伝 笑いの技術』(講談社)など著書多数。 

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