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東芝赤字9500億円、上場廃止の選択肢はないのか

いったい、東芝の混迷はいつまで続くのでしょうか。泥沼は、どこまで続くのでしょうか。

※東芝本社

東芝は15日、2017年3月期の本決算を監査法人の承認得ずに業績見通しとして発表しました。監査法人から「適正」の見解が得られないまま発表した16年4~12月期決算に続く異例の対応です。

米原発子会社ウエスチングハウスが米連邦破産法の適用を申請するなど、原発事業の巨額損失が響き、純利益は9500億円の赤字、3月末の債務超過額は5400億円となる見通しです。

また、この日が期限となる決算短信の公表は、監査法人との調整が進まず、見送られました。“混迷”は、深まるばかりです。

東芝は、過去の損失をめぐって、担当する「Pwcあらた監査法人」と意見が対立し、16年4~12月期決算は発表を2回延期し、4月11日には、監査法人の「意見不表明」のまま、異例の発表に踏み切った経緯があります。理由はどうであれ、異例の事態です。

記者会見した綱川智氏は、「当社と監査法人は、皆様のご心配を一刻も早く払しょくするため、協調しながら適切かつ早期に決算手続きを終わらせるために最善をつくします」と、述べました。

また、「Pwcあらた監査法人」の変更を検討しているかという質問に対しては、「今年3月期の決算に関しては、Pwcあらたとしっかりやっていきます。今後については、とくに何か決めたということは聞いていません」というのが、綱川氏の答えです。

同時に発表した18年3月期の業績見通しは、営業利益が2000億円、最終損益は500億円を見込んでいます。

※記者会見場の様子

ただし、これはメモリ事業に外部資本が導入されることを見込んだ数字であり、思惑通りにいくとは限らないんですね。

半導体事業の売却交渉をめぐっては、現在、アメリカのウエスタンデジタル(WD)と意見が対立しています。WDは、現地時間の14日、売却が契約違反にあたるとして、中止を求める仲裁の申立書を、国際商業会議所の国際仲裁裁判所に提出したと発表しました。

東芝は、WDに対して不信感を募らせ、WD社員の四日市工場への立ち入りを制限する可能性があると警告するなど、両社の対立が深まっています。結果、東芝の“混迷”はもう、止まりませんね。

「分社化した半導体事業のマジョリティー譲渡が、WDの主張するような契約違反に抵触する事実はなく、WD側が止める根拠はない。入札手続きに遅れが出るかということは、東芝の主張の正当性を説明して、手続きを進める努力をする」と、綱川氏は述べましたが、その言葉をそのまま受け止めていいのかどうか。これまた、ハッキリしません。

※東芝の綱川智社長

かりにも、手続きが遅れて、18年3月末までに債務超過を解消できなければ、東芝は上場廃止となります。

振り返ってみれば、東芝が不正会計問題の発覚で特別委員会を設置すると発表したのが、2015年4月3日。東芝問題は、3年目に入ったいまもなお、混迷、迷走が続いているわけですよ。

上場廃止については、「考えていない」と、綱川氏はキッパリと語りましたが、ここまで追い込まれた東芝は、再建の選択肢として、上場廃止が現実化してきたのではないか…と思われますが、如何でしょうか。

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