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タクシー業界、観光客の増加で一部地域は好調 初乗り運賃改定で利用者増加の可能性も

 観光客が増えているエリアでは、タクシー業者の業績が上向いている。一方、東京などでは初乗り運賃改定で利用頻度の増加が期待できそうだ。

 帝国データバンクは同社の企業概要データベースから、2016年(1~12月期)決算の年収入高が判明した国内タクシー業者3,385社を抽出して分析し、その結果を4月24日に発表した。

 国内タクシー業者3,385社のうち、2015年と2016年の年収入高が判明した3,110社の年収入高合計は前年比0.05%増の1兆1,236億5,700万円だった。都市部を中心にタクシーの車両数が減少傾向にある中、収入高はわずかながら増加した。

 2015年と2016年の年収入高の業績比較が可能な3,078社を都道府県別でみると、増収企業の割合が最も高かったのは「石川県」の44.4%で、「奈良県」(35.0%)、「東京都」(33.5%)、「和歌山県」(30.4%)、「岐阜県」(28.6%)が続いた。石川県は2015年3月に北陸新幹線が開通して金沢市周辺を中心に観光客数が増加したほか、「奈良県」は2015年以降から訪日外国人観光客数が急増している。また、「和歌山県」は外国人観光客に加え、2016年に放映されたNHK大河ドラマ「真田丸」の主人公が配流されていた地として注目されたことで観光客数が増加。観光客数が増加しているエリアは、タクシー需要の高まりで増収企業の割合が高いと同社は指摘している。

 一方、株式会社クロス・マーケティングは、関東圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)に住む20歳から69歳の男女1,000名を対象に「タクシーの利用状況に関するアンケート」を実施し、その結果を2月23日に発表した。調査期間は2月18日から19日にかけて。

 タクシーの乗車頻度を聞いたところ、「月に1回以上利用」が25.6%で、「ほぼ利用しない(月に0回)」が74.4%となった。月に1回以上タクシーを利用すると回答した256名を対象に詳細な利用頻度を聞くと「月に1回」が34.4%で最も多く、「月に2~3回」(23.4%)、「週に1~2回」(22.3%)、「週に3~4回」(6.6%)、「週に5~6回」(2.7%)となり、「ほぼ毎日」は10.5%だった。

 1月30日から東京都23区などで初乗り運賃が約1キロ410円に値下げされた。そこで、東京都在住者にタクシーの運賃改定後の利用意向を聞いたところ、ほとんどタクシーを利用しない人では「積極的に利用したいと思う」と回答したのは3.7%にとどまったものの、月1回以上利用する人では43.1%に達した。

 タクシー業界は景気の影響を受けやすく、厳しい経営環境が話題に上ることもある。そんな中、観光客の増加によって業績が好調な地域も見られる。また東京などでは、初乗り運賃改定によって利用者の増加につながる可能性もありそうだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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