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【なかなか決まらない米通商代表】 : 飯田香織ブログ 担々麺とアジサイとちょっと経済

トランプ大統領はFBI長官を更迭しましたが、最優先課題としている通商交渉を担当するUSTR=アメリカ通商代表がなかなか決まりません。

米通商代表と言えば、ミッキー・カンターとかカーラ・ヒルズとか、ボブ・ゼーリックとか、マイケル・フロマンとか、おなじみの顔ぶれ。 トランプ大統領に指名されたライトハーザイ氏は、過去にアメリカ政府を相手取って提訴したブラジル政府を代表したことなどから、今のままでは通商代表になることができませんでした。

先週、それをクリアするための法案が成立し、近く議会で承認されると見られていましたが、今週に入って、大統領候補になったこともあるのマケイン上院議員が反対し、再び難航しています。

Wall Street JournalのNafta Revamp Is Slowed by Senate Maneuvering (NAFTA再交渉、議会上院の動きで遅延)の中で、通商がトランプ大統領の優先課題のひとつだとした上で、強力な自由貿易主義者で"アメリカ第1主義"に疑問を呈してきたマケイン上院議員が通商代表の承認に待ったをかけました。

政権がNAFTAの再交渉を行うには、議会で承認された通商代表が議会と協議することが法律で求められていて、その協議から日を経ないと関係国と交渉に入れないというのです。

Robert Lighheizer氏の議会承認に必要な上院での投票は今週行われるはずでしたが、マケイン上院議員は 9日、「いくつか疑問に答えてほしいことがある」と述べて、反対。この結果、 NAFTAの再交渉は早くても8 月下旬になると見通しです。

「ライトハイザー氏自身は、民主・共和の両党の幅広い支持を得ている数少ない閣僚候補者だが、両党の対立による別の問題で承認が遅れていた。それがようやく先週解決した」と伝えています。

上院での全会一致が条件のため、マケイン上院議員の反対により前に動きません。手続きを経て、来週、上院に承認されそうだということです。 そもそも、ライトハイザー氏は議会承認に向けてハードルがあり、それをクリアするための条文を盛り込んだ法案が先週成立しました。

USA Todayの Trump’s trade pick clears hurdle, despite past foreign lobbying(トランプ指名の通商大統領、外国でのロビー経験がありながら障害をクリア)によりますと、先週 4日に、議会で通過した1665 ページにも及ぶ歳出法案の232ページの1 つのパラグラフによって、ライトハイザー氏の承認に道がひらけたということです。

1995年以降、通商問題をめぐる訴訟でアメリカ政府を相手取った政府側を代表した者は、アメリカの通商代表になれませんが、ライトハイザー氏は 1985年にアメリカとブラジルとのエタノールの訴訟でブラジル側を代表する弁護士となったほか、1991 年には中国政府に関連した電機メーカーをアドバイスしたということです。



法案のパラグラフには、外国政府を代表したことのある者も通商代表になることができると明記され、ライトハイザー氏が名指しされたわけではありませんが、「この法案が成立したあと、通商代表に任命にされた最初の 人にのみ適用され、ほかには適用されない (applies only to the first person appointed as Unites States Trade Representative after the date of enactment of this act and no other person)」とあり、狙いは明らかです。"アメリカ第1 主義"のトランプ政権でライトハイザー氏の役割が注目されています。

トランプ大統領は保護主義の急先鋒とされるPeter Navaroが率いる国家通商会議を 4 月29日に通商製造政策局(Office of Trade and Manufacturing Policy )に改組。スタッフは2人。ナバロ氏とその代理。 Wall Street Journalによると、これを受けて、ナバロ氏の影響力が低下した見方が広がっていますが、ナバロ氏本人は否定。 毎週、トランプ大統領と一対一で15分議論しているそうです。通商をめぐってはナバロ氏、ロス商務長官、国家経済会議のコーン委員長、それにライトハイザー通商代表の力関係に引き続き注目が集まりそうです。

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