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民営化30年、JR東日本は新成長戦略を描けるか

「日本のグローバルな玄関口をこの地につくる」。山手線と京浜東北線の品川―田町間に建設する新駅の起工式があった2月10日、JR東日本の冨田哲郎社長は強調した。山手線の新駅は1971年以来で、暫定開業は2020年春。新駅設置は車両基地跡の再開発に伴って決まった。広さは13万平方メートルで約5000億円を投じて7棟の複合ビルを建設する。街開きは24年頃。新駅は羽田空港へのアクセスがよく、隣の品川駅は27年開業のリニア中央新幹線の発着駅となる。交通の要衝となるのは確実だ。

冨田氏は企画畑が長く、IC乗車券スイカや駅ナカの商業施設の開発にも携わった経験がある。再開発への思い入れは深く、新駅以外も目白押しだ。浜松町駅周辺で高層ビルや劇団四季の劇場棟を建てるほか、東京急行電鉄などと組んで渋谷駅の再開発を進める。原宿、千駄ケ谷、信濃町3駅の改良工事などもある。

こうした施策の背景には「今後ドル箱である新幹線の収益が伸ばせなくなる」(アナリスト)との事情もある。JR東日本の営業エリアでは新幹線整備が終わっているためだ。16年3月期の連結純利益は2453億円で過去最高だったが「震災で被害も出た東北の過疎路線は今後ますます厳しい。同社が抱える不採算路線は経営危機にあるJR北海道に匹敵する規模」(関係者)との見方もある。民営化から30年を迎えるJR東日本が再開発を中心に成長戦略を加速させる一方、次の30年で地方の鉄道をどう運営していくか。冨田氏には方向性を示すことが求められている。

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JR東日本社長 冨田哲郎(とみた・てつろう)
1951年生まれ。東京大学法学部卒。74年旧日本国有鉄道入社。JR東日本常務、副社長などを経て2012年4月より現職。

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(山下 守=文)

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