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【東芝の原発事業の後始末】

東芝といえば、最近は半導体のニュース が中心だと思っていましたら、米原子力子会社のウェスチングハウスの破産手続きもアメリカでは引き続きニュースに。

経営破綻したウェスチングハウスが運転資金として確保した約890億円の事業再生融資について、原発を発注した電力会社が反発しているという報道が相次いでいます。

ウェスチングハウスの貴重な知的財産が担保に取られ、貸し手が担保権を行使すれば、アメリカで建設中の 4 基の原発プロジェクト(ボーグル原発、 VCサマー原発)が停止しかねないという主張です。

4月28日には4基の原発の建設について、ウェスチングハウスと電力会社が暫定合意の延長を発表しましたが、電力会社の間で対応が別れました。 Wall Street Journal は、 Southern’s Georgia Power Objects to Westinghouse Bankruptcy Loan(サザン電力傘下のジョージア電力、ウェスチングハウスの事業再生融資に反発)と伝えています。

この中で「ジョージア電力は、建設中の原発プラントに支障が出るとして、 WH がアポロ・グローバル・マネージメントから運転資金として 8 億ドル(約 890億円)の融資を受けることに反発している」と報じています。

融資には WH の知的財産が担保になると見られ、ジョージア電力は26日、「この融資が実行されると資金の貸し手は、建設に不可欠な知的財産に対する担保権を行使し、建設は停止に追い込まれることも」と主張。

WHがアポロから融資を受けるには、裁判所の承認が必要ですが、まだ得ていません。もともとは先週、手続きが行われれる予定でしたが、 WH が裁判所の手続きを5月10日に延期したということです。

この日、ニューヨークのMichael Wiles裁判官が3月に認めたWHに対する3億5000万ドルの融資に続き、8億ドルの融資の可否を判断します。

確かに10日のスケジュールに載っています。
http://www.nysb.uscourts.gov/calendars/mew.html

WSJ は「ジョージア電力の動きは、債権者としての最初の力の誇示であり、 WH と親会社の東芝にとって深刻な影響があり得る」と分析しています。
ジョージア電力などボーグル原発の所有者は建設を続けるために毎週、 540 万ドルを支出していて、4月 28 日までにこれを延長するかどうかを決める必要がありました。

アメリカのロス商務長官は先週、 WSJ の取材に対して、WH の原発ビジネスの命運は安全保障の問題だと述べ、 WH 支援に公的資金を活用する考えがあるかどうかを問われ、「いまの資金で当面は十分(adequate) 」と応じたそうです。このインタビューは動画だけ見つけました。

http://www.marketwatch.com/video/westinghouse-struggles-matter-of-national-security/C78AE1CF-5C5C-46C4-918F-352FA5F92891.html

Bloomberg の Westinghouse DIP Loan Seen as Intellectual-Property Grab( WH の事業再生融資は知的財産どろぼうという見方も)は、「サザン電力/ジョージア電力は、 8 億ドルの事業再生融資の貸し手のアポロ・グローバル・マネージメントが知的財産の鍵を握ることになり、建設中の原発プロジェクトの命運を決めることになると批判」と伝えています。

一方で「担保権の行使は考えにくい。むしろ電力会社は、知的財産をめぐる交渉の席から資金の貸し手を締め出そうとしている」と解説しています。

WH の本社近くの地元紙 Pittsburgh Post-Gazetteは、中小のベンダーやコントラクターの困惑を伝えています。

WH から突然、手紙が届き「経営破綻 した3月29日以前の給与などの支払いは現時点でできない」と通告されたといいます。

WH にバルブを納めてきたJames M. Cox Co.、ヘリウムやアルゴンを収めてきた Products and Chemicals 、モニターの機材を納めてきたEmerson Process Managementは、資金や機材の回収を望んでいますが、実現していません。

WH で働く人たちも困っています。専用の保護ゴーグルや工場用のブーツを会社のクレジットカードで買おうとしても決済できなかったり、その場での支払いを求められているということです。

Wall Street Journal は違う記事でサザン電力(=ジョージア電力の親会社)のトム・ファニング (Tom Fanning)社長兼会長の報酬に対する反発も伝えています。

年金基金などの機関投資家は、ファニング氏と最高財務責任者( Art Beattie )が◼︎ミシシッピ州の石炭火力の発電所と◼︎ジョージア州のボーグル原発の建設が遅れているにもかかわらず、報酬を過剰に受け取っていると批判しているそうで、東芝の経営悪化はこんなところにも影響しています。

4月28 日(金)、■ボーグル原発の建設をWHに発注したジョージア電力(サザン電力の子会社)と■VCサマー原発を発注したSCANA電力がそれぞれ、WHとの暫定合意を延長したと発表しました。

しかし、期間が異なります。ジョージア電力は5月12日までと短め。 SCANA電力は6月26日まで

淡々としたSCANA電力の発表文に対して、ジョージア電力はWHと親会社の東芝に対決姿勢です。

建設スケジュールやコストの見直しを進めるとしつつ「 WH と東芝がEPC (エンジニアリング、調達、建設) 契約、さらに親会社保証に基づいて、資金面の責任をまっとうさせるため、引き続きあらゆる手を尽くす」とジョージア電力はコメントしています。

これについて、Forbesは「ボーグル原発の建設が続行されるのか、中止となるのかまだ分からず、完成を目指すかどうかが分かる次の節目は5月12日」だと指摘。その上で、「この日付は、裁判所が運転資金の融資の可否を決める5月10日の2日後とは偶然ではないだろう」と報じています。



ジョージア電力
http://www.prnewswire.com/news-releases/interim-assessment-agreement-for-vogtle-nuclear-expansion-extended-300448388.html

SCANA電力
http://www.prnewswire.com/news-releases/scana-corporation-and-santee-cooper-amend-interim-agreement-300448091.html

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