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東京都心オフィス、空室率低下も新築賃料が下落 五輪に向けて供給量は一時的に増加予想

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

 東京のオフィス空室率が低下する中、都内では東京五輪に向けてオフィスビルの供給が増えることが予想されている。

 三鬼商事は4月13日、3月時点の「東京都心5区の最新オフィスビル市況」を発表した。同レポートは、千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区の東京ビジネス地区にある、基準階面積が100坪以上の主要貸事務所ビル2,586棟を対象に調査したもの。

 東京ビジネス地区の3月時点の平均空室率は3.60%で、前月より0.10ポイント低下、前年同月比で0.74ポイント低下した。成約の動きが小規模だったものの、新規供給や解約の影響が少なく空室率が小幅に低下した。1坪当たりの平均賃料は1万8,730円で、39カ月連続で上昇した。上昇幅は前月比で75円、前年同月比で757円だった。既存と新築の別に平均賃料を見ると、既存ビルは1万8,502円で前月比で111円上昇、前年同月比で772円上昇したものの、新築ビルは2万8,357円で前月比で512円下落、前年同月比で785円下落した。

 一方、森トラスト株式会社は公表資料や現地確認などをもとに「東京23区の大規模オフィスビル供給量調査」を実施し、その結果を4月18日に発表した。調査時点は2016年12月。



 東京23区の大規模オフィスビル(オフィス延床面積1万平方メートル以上)の2016年の供給量は99万平方メートルで、過去20年の平均105万平方メートルを下回った。2017年の供給量も79万平方メートルで同平均を下回る見込み。以降は、2018年が139万平方メートル、2019年が106万平方メートル、2020年が177万平方メートル、2021年が51万平方メートルで、供給量は東京オリンピックに向けて増加するものの、以後はその反動で減少するとみられている。

 また、東京23区の中規模オフィスビル(オフィス延床面積5,000平方メートル以上1万平方メートル未満)の2016年の供給量は11万6,000平方メートルで、過去10年の平均(13万3,000平方メートル)を3年連続で下回った。2017年も9万3,000平方メートルで同平均を下回るものの、2018年は14万5,000平方メートルで5年ぶりに上回るとみられている。

 2020年の東京オリンピックに向けて、都内のオフィスの供給量が一時的に増えることが予想されるが、新築オフィスビルの賃料下落は、こうした需給動向を見越している可能性もありそうだ。

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