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本の紹介「MBAの誓い」:オリンパス事件によせてその3

この本はハーバードビジネススクールを2009〜10年に卒業した学生が中心となって進めた「MBAの誓い」プロジェクトについて書かれている。 MBAを取得し、これからビジネスの世界に漕ぎいで、経営者になった暁にどのようなプリンシパル、行動規範で活動するのか、9つにまとめ、誓い、その証として署名したものが「MBAの誓い」である

実務経験の薄い20代が中心になって作った誓いであるので、そのバックグラウンドを説明するこの本にはところどころ、言葉のお遊びになっているようなところもある。もっともそれは本質からするとささいなことで、思いのたけを誓いの形としてまとめて、それを皆に広めてコミットしたところに深い意義を感じる。

その誓いの第一条は下記である。
I will act with utmost integrity and pursue my work in an ethical manner.
私はなしうる限り誠実に行動し、倫理にかなった形で仕事を行う
土台が「リーダーシップと倫理」の授業なので、倫理が一番最初に来ているのであろうが、それにしても、ここから始まることが興味深い。

前々エントリーにも書いたが、ビジネススクールで勉強していた時は、「倫理、倫理ってあまりに当たり前すぎることをうるさいなぁ。当たり前のことをこうまでしなければいけないほどアメリカ人には倫理観がないのか」とまで思っていた。

全くわかっていなかったことは、恵まれた状態で倫理を語るのがいかに簡単であるかということだ。追いつめられてなお、倫理に沿って行動できるかが問われていることは、修羅場をまだくぐったことのない20代の私には想像がついていなかった。

今となっては、この当たり前のことを面と向かって授業で行うビジネススクールは真摯だと思う。子供のころから道徳の時間ってなんだか照れくさくて嫌だったのだが、今や真面目にこのようなことを考え、話す時間を取るべきとなのだと考える。当時日本ではありえないと思っていた事件も、今や簡単に起こり、そしてむしろ、「今でも日本はそんなことが起こっているのか」という目で世界から見られているのだから。

さて、「MBAの誓い」、最新バージョンは形を変え、ethicalという単語はなくなった。個人的にはあか抜けない?legacy versionのほうが好きだが、誓いの趣旨に違いはない。

「MBAの誓い」の詳細はこちら。私もサインしました。http://www.mbaoath.com/

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