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仏大統領選「極右政党・国民戦線」は瀕死のEUに引導を渡すか

「EUは死んだ」と断言する、フランスで最も“危険”な極右政党・国民戦線(FN)の党首にして大統領候補。23日に第1回投票を控えた仏大統領選では彼女が主役だ。5月の決選投票では中道派無所属のマクロン前経済産業デジタル相が勝利するという世論調査結果がある。しかし英国のEU離脱も米国のトランプ大統領誕生も世論調査はことごとく外れている。オランド大統領に「ル・ペン当選を阻止することが私の最後の任務」と語らせる強敵だ。

その反移民、反イスラム原理主義、反グローバリズム、反EUという自国第一主義の主張は、トランプ米大統領よりも強烈だと評される。EU離脱の国民投票実施、通貨フランの復活、シェンゲン協定からの離脱、移民受け入れ制限、大幅な所得税減税など「144の大統領公約」を掲げ、グローバル経済に疲弊し、テロの恐怖に震撼するフランス社会の強い支持を得る。

父親はFNを創設したジャン=マリー・ル・ペン。排外主義、国粋主義、血統主義の過激な極右泡沫政党をソフト路線に転換させるため、ホロコースト懐疑発言で物議をかもしていた父親を除名処分にする冷徹さ、投票前にプーチン露大統領と会談する戦略性など、その実力は飛び抜けている。結果的に大統領に選ばれずとも、民主・博愛が国是のフランスに反EU世論を押し広げることで、今秋のドイツ総選挙に大きな影響を与える恐れも。瀕死のEUに引導を渡したのは彼女だったと、後々振り返ることになるかもしれない。

フランス国民戦線党首 マリーヌ・ル・ペン(Marine Le Pen)
1968年生まれ。国民戦線の創始者、初代党首のジャン=マリー・ル・ペンの第3女。パリ第二大学卒。2011年より同党党首(第2代)。

(三河五朗=文)

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