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決算強行の東芝をめぐる主要行V地銀、水面下の戦いの行方

 東芝は11日、監査法人の「意見不表明」のまま2016年4~12月期決算の強行発表に踏み切った。その理由を主力行関係者が明かす。

「新年度入りし、地銀、第二地銀などの地域銀行に追加融資継続を納得してもらうためには、決算発表延期で上場廃止という道はなかった」

 東芝は、いまや銀行管理の状態だ。4日には、取引金融機関向けの説明会を行い、今年度に1兆円の資金調達が必要と訴えた。東芝は、三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行のメイン三行が約4000億円、さらに三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、りそな銀行などが約2800億円の借入枠を設けている。この主要7行の総額6800億円が東芝の資金繰りを支える命綱となっている。

「7行にとっては、今さら東芝から抜けられない。融資継続は大前提です」(同前)

 しかし、地域銀行の事情は異なる。地銀などは80行で6000億円を超える額を融資している。

「すでに東芝の取引銀行は、すべて債務者区分を要注意先債権に落としており、引当を積んでいる状態。これが、その下の要管理先となれば、さらに引当を積み増す必要がある」(金融関係者)

 マイナス金利政策による利鞘の縮小や海外の有価証券投資で含み損を抱えた地銀、第二地銀は少なくなく、東芝が破綻すれば、連鎖破綻が起きかねない。


決算会見で謝罪する綱川智社長 ©共同通信社

「体力の乏しい地域銀行は一刻も早く東芝から足抜けしたいのが本音。水面下では主力行に債権の買取りを求める『メイン寄せ』交渉が展開されています」(同前)

 ただ、1行のメイン寄せを呑めば、他の地域銀行も黙っていない。

「そこで、メイン寄せの代わりに、親密行に対して他の債権の買い上げや別の収益源の還元などの『ミルク補給』が検討されています」(同前)

 地域銀行を納得させるためには、東芝の上場を維持しつつ、東芝メモリをなるべく高く、そして早く売却する必要がある。

「そのため、金額も約2兆円で、独占禁止法の審査に時間がかからないとされるブロードコムが有力視されています」(同前)

 銀行による、銀行のための東芝再建に未来はあるか。

(森岡 英樹)

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