今、多くの日本人が向き合っている仕事は「既に満たされているニーズをどうにかして更に満たそうとする」もののように感じます。
まだまだ使えるテレビを買い換えさせるために、日夜新機能を追加している人たちがいます。
もっともっと自社の砂糖水を飲んでもらうために、日夜メッセージを考えている人たちがいます。
移動手段にもう満足している都市部の若者に、なんとかして車を売ろうと努力する人たちがいます。
上で挙げたような「既に満たされているニーズ」を更に満たすような仕事は、多くの場合ワクワクしません。人の生活を劇的に変化させることも、世界を変えることもないからです。ともすると、作り手側も世界を変えられるプロダクトだと信じ切っていないことすらあります。
学生や若手起業家のヒアリングをしていると、若い世代の多くは、「まだ満たされていないニーズを満たす仕事」を求めているように感じます。
世界には巨大な貧困があること、日本にも救われない人たちがいること、これからの日本がこのままでは暗いことを僕たちの世代は良く知っています。
世界が課題に溢れていることを知っている世代は、スティーブ・ジョブズがペプシコの社長に伝えたという、
「残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいか、それとも世界を変えるチャンスが欲しいか?」
という言葉と、仕事の中で向き合うことになります。
外部でも活躍できる優秀な人材は、満たされたバケツを捨て、世界を変えるチャンスを掴みに行くでしょう。
経営者やマネージャーの方は、社員に「満たされたバケツ」を渡していないか、今一度チェックしてみると良いのではないでしょうか。
震災以降、働くマインドもシフトしています。短期的には、社会貢献活動の推進、プロボノの導入や、BOPビジネスの検討といった選択が働く人々にとって魅力的になりつつあるように思います。
テクノロジー系ブロガー。ソーシャルウェブ研究会を主宰
