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アベノミクス激増ベスト3は「富裕層上位40人の資産」「自民党への企業献金」「大企業の配当金」

 『週刊金曜日』1月20日号に「数字でわかる! 日本経済を衰退させたアベノミクス」という原稿を書いたのですが、そのとき作成したグラフに、京都総評の永井さんが色を付けてくださったので紹介させていただきます。

 上のグラフは、アベノミクスを総括したものです。アベノミクスが始まる直前の2012年の各種データと、今現在で公表されている2015年を中心とする直近のデータを比較したものです。下の表は、上のグラフのデータの出所を明記したものです。

 上のグラフと表を見て分かるように、アベノミクスで最も増加したものは富裕層上位40人の金融資産です。

 続いて2位が自民党への企業・団体献金で、2012年の16億1879万円から2015年の27億2817億円へと1.7倍化し10億円以上も増えています。

 そして3位は大企業(資本金10億円以上)の配当金で、2012年度の10兆5987億円から2015年度の17兆2704億円と1.6倍に増加しています。この増加したトップスリーにアベノミクスの本質が典型的に現れています。

 ほかにも大企業の経常利益は1.5倍増、富裕層(金融資産1億円以上)の金融資産は1.4倍増、役員報酬1億円以上の人数は1.4倍増など、大企業と富裕層の富はアベノミクスでかつてないほど増大しています。

 一方、労働者・国民には貧困と過労死が襲っています。

 正規労働者は2012年の3,340万人から2015年の3,304万人へと36万人も減らされ、労働分配率が59.5%から54.2%に低下し、実質賃金は99.1から94.8に下げられています。こうした影響によって、ワーキングプア(1年間を通して働いているのに年収200万円以下)は2012年の1.090万人から2015年の1130.8万人へと40.8万人も増加し、家計消費支出は96.2から92.4と減少し、貯蓄ゼロ世帯は1.3倍増と貧困を大きく増大しているのです。

 正規労働者を減らし、非正規労働者を増やすというアベノミクスは、低賃金の労働者を増やし貧困を拡大するという労働者の生活悪化をもたらす面と同時に、減らされる正規労働者などに「ブラック企業」が過労死・過労自殺に至る長時間過密労働やパワハラの横行をもたらす面も肥大化しています。過労等による「心の病」の労災請求件数は2012年の1,257件から2015年の1,515件へと258件も増加し、過労死・過労自殺の労災請求件数は454件から482件へと28件も増えているのです。過労死・過労自殺の482件という数字は、1日に1人以上が過労死・過労自殺で命を奪われている計算になるわけで、いま社会問題化している電通過労死事件は氷山の一角に過ぎないのです。

(井上伸)

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