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【ウォルマート】、ボノボス買収?成功事例にはエンドレスアイルに迷い込んだタレント!

170416ボノボス

■ウォルマートがオンライン・メンズアパレル・ブランドの「ボノボス(Bonobos)」を買収しようとしていると14日、報じられた。テック業界のニュースサイトであるリコードが関係者の話として報じたところによると、両社はすでに金額面での合意は達しており、交渉はデューデリジェンス(買収の適正評価や精査など)の最終局面に移っている。買収額など詳細は報じていない。ウォルマートが先月買収したビンテージ・レディースファッションの「モドクロス(Modcloth)」より業績が安定していることで推定売上高1億ドル~1.5億ドルのボノボスでは最大3億ドルとの予想がされている。

金融情報サービス企業のピッチブックでは2014年の評価でボノボスは3億ドルとの評価となっている。なおウォルマートがボノボス買収となれば、ジェットのマイク・ローリィ氏がウォルマートEコマース事業部のCEOになってからは4社目となる。ウォルマートは今年1月、靴の通販サイト「シューバイ(ShoeBuy)」を7,000万ドルで買収、2月にはアウトドア販売の「ムースジョー(Moosejaw)」を5,100万ドルで買収、3月にはモドクロスを買収している。

 ボノボスは2007年、スタンフォード大学でクラスメートだったアンディ・ダン氏とブライアン・スパイリー氏によってオンラインストアとして創業。当初のパンツやシャツ、ジャケットなどカジュアルウェア中心からスーツやドレスシャツ、上着、ゴルフウェアなどにも品揃えを拡大している。2011年には試着ショールームの「ボノボス・ガイドショップ(Bonobos Guideshop)」の出店を開始している。

2012年にはノードストロームからの投資を受け提携も開始し、ノードストロームや同社オンラインでの販売も始めている。一方、在庫をもたず販売を行わないボノボス・ガイドショップは現在までにサンフランシスコやシカゴ、ニューヨークなど30ヶ所で展開しており、2020年までに100店舗展開を目指している。なおボノボス共同創業者のスパイリー氏は2009年にボノボスを辞め、同業のトランク・クラブ(Trunk Club)のCEOに就任している。トランク・クラブは2014年にノードストロームに3.5億ドルで買収されている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。マーケットプレイスの商品を含めればウォルマート・コムの取り扱い品目数は3,500万品目以上となっています。ウォルマートが掲げるのはエンドレスアイル(Endless Aisle)構想。エンドレスアイルを直訳すると「終わりなき通路」という意味で、売り場になくても、無制限の商品点数でネットにはあるという囲い込み戦略です。モドクロス買収と同様、ウォルマートはボノボス買収でアマゾンにはない独占的な品揃えを拡大します。

ただ、エンドレスアイルでは無制限の商品点数以外に無制限なクロスマーチャンダイジングという考え方もあります。クロスMDとは異なる種類の商品を組み合わせて、同じ売り場で売ることで、例えば精肉コーナーに焼き肉のたれです。クロスMDを拡大解釈するとアマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」と、ビッグデータを利用したレコメンデーション機能に行きつきます。

⇒アマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」もエンドレスアイルなんですね。例えばスーパーマーケットの売場で特定の商品を手に取ると、その周囲に「この商品を手に取った人はこんな商品も手にとっています」と商品群がパッと変わることを想像してみてください。手に取った商品の姉妹品もあれば容量の異なる商品、競合商品、クロスMDのような特定の生活シーンでかかわりの深い商品かもしれません。このレコメンデーションによる提案の商品が、時間ごとでも変わるのです。これも無限な組み合わせとなるエンドレスアイルなんですね。

エンドレスアイルの分かりやすい成功事例では、タレントの麻木久仁子さんの通販生活(アマゾンで月に60万円使う!)があります。彼女は「この商品を買った人はこんな商品も買っています」の魅力にはまり、まるで追いかけるように次々に商品を購入しているのです。レコメンデーションのエンドレスアイルに迷い込むと、ある種の買い物依存症になりますから。
ウォルマートがEコマース企業を次々に買収するのは、エンドレスアイルを作るためだと覚えておいてください。これはオムニチャネル・リテーリング化で大切なポイントです。

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