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人の才能を見抜く力

「人の才能を見抜く力」というタイトルを掲げながら私にその力があるか、といえば自慢できるようなものは持っていないと思います。しかし、多くの仲間や従業員と接してきた中で若い時から人の内面を見るように心がけてきたことで自分がその人を育てられるかどうか判断するぐらいは出来ると自負しています。

人の能力を標準偏差のグラフに乗せるのは失礼だと思いますが、感覚的にそのグラフに当てはまることは事実です。標準偏差には一定枠に収まる68%と95%のルールというのがありますが、私の場合はその中間の8割が標準の中に収まり、上位1割と下位1割がそこからはみ出すという感覚でしょうか?

上位1割に当たるケースの場合、往々にして一般的に言う「変な奴」であったりします。どう変か、といえば、強みと弱みが明白に分かれている、弱みを克服して強化する気がない、一般と比して図抜けた作業や行為を行うなど、ある分野においてエキストリームな成果が見出せます。例えば価格交渉において異様に粘る人とか、嫌な顧客に当たれば当たるほど元気が出て嫌な顧客がもう嫌だというほど電話したりメールして説得する熱血漢、そんなことは無駄だと思われることに執着して無駄が無駄ではなくなったケースなどが思い浮かびます。

日経ビジネスに「”天才社員”の正しいなつかせ方」という記事があります。天才社員のところに引用符がついているので本来の意味の天才ではなく、ある分野における特別の才能という意味で使っており、記事の内容もその趣旨であります。

記事の最後に「日本の大企業の多くは口先ではダイバーシティーの有用性を訴えながら社員の同質化を進めている」とあります。(よく見かける「ダイバーシティー」というカタカナ英語は間違いだと思います。英語ではdiversityであってカタカナにするとディバシティないしダイバシティが近いです。)個性豊かな若者が増えてきた中でそれをうまく受け入れることが必要という趣旨なのでしょう。

私の経験でもそれら「変な奴」は一般的な会社で苦汁をなめてきた人が多く、私もそれを目の当たりにしてきました。それは一般組織では同じ向き、同じ反応、同じ行動を目指す日本的発想が好まれるからです。なぜ、同じタイプが好まれるかといえば組織の長が全体をコントロールするのが楽だからであります。言い換えれば長は個性がバラバラの組織となるとまとめられず、長としての能力を疑われる、ということになるのでしょう。

では北米においてどうなのか、といえばあまり集団行動がなく、組織が同じことをするという傾向もないことから組織の長が一束にまとめるという発想そのものが存在しないように感じます。私も長年少数精鋭でやってきた中で「変な奴」が期待値と違う仕事をした場合のプラスとマイナスを見て取り、足りない部分は組織長である私が補っていく、というやり方を取ってきました。なぜならば私が補うことによりもっとプラスの成果が期待できるからです。これが個人能力を引き出す秘訣だと思っています。

ところが同じ「変な奴」でも下位の1割に当たる人はプラスの部分がないのです。プラスがないと言ったら語弊がありますが、少なくとも私の組織においてその人の仕事でプラス評価できる部分がないのです。この場合は私は躊躇なく、「さようなら」を言い渡します。冷たいようですが、それはお互いの為です。相手も能力を引き出せないところで働いていてもつまらないし、時間を無為に過ごしているようなものです。仕事とはお金をもらうためにするのではなく、個人の能力を見出し、発揮するためにしているのである、という明白なコンセプトの中で1日8時間も過ごす中で「相思相愛」にならないならお互いの為にならない、という割り切りであります。

日本の会社ではそれがないのか、といえばごく普通に起きています。いわゆる配置転換です。首にならなくても閑職に追いやられたり、ひどい場合には退職させるための部署に所属替えするところもあります。私はこれの方がもっとひどい拷問だと思います。いずれにせよ、どこの世界にでもごく普通に行われている顛末です。

人の才能はどうやったら見抜けるのか、ですが、私は履歴書をじっくり拝見します。そしてその人の人生の流れをある程度予見しながら本人がどのようなクリティカルパスを乗り越えてきたのか、そこを中心に話を展開します。要するにどんな人も成人に至る間にいいこと、悪いことが数多くあったはずでそこを拾い出し、更に深堀の話を聞くのです。弱みと強みをどうコントロールしてきたのか、オールラウンダーなのか、スペシャリスト型なのか、器用なのか、不得手なことをどう克服させてきたかなどを見抜き、プラスに転換させられるかが重要な判断基準となります。

よく面接で聞いていいこと、いけないこと、というハウツーものがあります。私はほぼ、そのラインを越えていきます。嫌なことは聞きませんが相手にしゃべらせるテクニックはあります。雑誌に就活における面接官との接し方がよく出ているのですが、あれほどくだらないものはないと思っています。なぜなら大量採用する会社の場合、面接官が人事部の人間ではないケースがあり、素人ですから学生さんも不運なのであります。

では最後に才能を生かせる会社とはどういうところか、ですが、間違いなく小さい会社です。なぜならマルチタスクを要求されるからです。その中で自分の強み、弱みが見えてきて将来の飛躍に欠かせない自己発見となるからです。私は就活で大企業に入ろうとする学生はセンスが古いとみています。誰も知らない、だけどきらっと光る会社を見つけ出すことが就活の本当の意味合いだと思います。

まるで就活の話になってしまいましたが、人の才能とは引き出してもらう環境次第なのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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