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トランプ流の北朝鮮「無血革命」

■戦わずして勝ったトランプ大統領

 昨日(4月15日)の北朝鮮で行われた金日成生誕105周年の祝賀軍事パレード日は、ネット界隈では「Xデー」とも噂され、一部では開戦前夜を思わせるような物々しい空気が立ちこめていたが、結局、北朝鮮による核実験もミサイル発射も行われなかった。

 アメリカの警告が無ければ本当に両方とも行われていた可能性が高かったと思われるが、トランプ氏の存在が大きな心理的防波堤の役割を果たしたことは間違いなさそうだ。

 この先、どう転ぶかはまだ予断を許さないものの、今回のアメリカ側の一連の言動が全て計算づくだったとすれば、実に見事な戦略だったと思う。1度目は6日、シリアに対する青天の霹靂とも言えるトマホークミサイル59発の発射攻撃、その後、13日にはイスラム国に対して大型爆弾モアブ(MOAB)を実戦で初めて使用。その上でアメリカ最強の航空母艦カール・ヴィンソンを北朝鮮近海に派遣。

 「二度ある事は三度ある」というのは日本のことわざだが、ここまでやると「三度目の正直」が有ると思わせるには充分な心理作戦だ。
 アメリカは今回、結果的には「戦わずして勝つ」を実践したと言える。これで北朝鮮が大人しくなれば、まさにトランプ流の「無血革命」とも呼べそうだ。

■2つの戦争抑止力が判明

 軍事パレードには各国の報道陣が多数招かれていたので、ある意味、人質としての役割を果たしていた。そういう意味では、チキンゲームの様相を呈していたとはいえ、軍事的に圧倒的優位にあるアメリカが「北朝鮮が核実験を行おうとすれば攻撃する」と警告している状況下で、北朝鮮側が本当に核実験を行うのは自殺行為だ。それが解らないということであれば、本当に見境の無い狂った独裁者ということになるが、幸か不幸か、己の命は惜しいと思う理性(判断力)は有していたらしい。

 この先、北朝鮮がアメリカにビビって、兵器開発から徐々にフェードアウトしてくれることを願いたいところだが、他国を脅すことで成り立っていたような国が、直ぐさま良い国になるとは考えにくい。1番恐いのは「窮鼠猫を噛む」というような状態になることだ。無論、その「猫」には日本も含まれるので、防衛力の強化を急ぐ必要がある。森友問題や芸能人の不倫問題などというチンケな問題で騒いでいる場合ではない。

 ところで、今回の有事危機は、テレビではほとんど報道されなかった。ヘタに危機を煽ると国民がパニックになるというマスコミお得意の“忖度”だったのかもしれないが、国民の知る権利というものが無視されているように感じざるを得なかった。

 これまでも「ギリシャ破綻危機」だとか「中国バブル崩壊危機」だとか「イギリスEU離脱危機」だとか、ほとんど何の影響もなかったような小事には嬉々として大騒ぎする反面、今回のような「北朝鮮開戦危機」という国民の命に関わる重大事には黙りというのは明らかに矛盾している。

 あるいは「憲法9条」が有れば有事にならないという神話にヒビが入ることを恐れて報道しづらかったのかもしれないが、図らずも今回の出来事で、戦争抑止力と成り得るのは「憲法9条」ではなく、「強大な軍事力」と「ハッキリと意見を述べる実行力を伴ったリーダーの存在」であることは判明したと言える。

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