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カジノの入場回数制限に関して

やっと、こういう論議が出てきてホッとしております。

カジノ入場回数制限を議論へ
http://jp.reuters.com/article/idJP2017040601001505

統合型リゾート施設(IR)に関する政府有識者会議「IR推進会議」の初会合が6日開かれ、ギャンブル依存症対策として、カジノへの入場回数制限の導入を議論することを確認した。海外事例を参考に検討する。カジノ運営基準などの大枠について議論を詰め、夏ごろ提言をまとめる。
 

これまでの論議における我が国のカジノ入場規制に関しては、1万円から8千円の入場料を徴収するのだとする論が主流であり、入場回数の制限に関しては殆ど論議が行われてきませんでした。一方、実は私自身は依存問題への対応施策としては入場料徴収などよりも、施設への入場頻度の管理、すなわち入場回数制限の方がよほど重要であるということは長らく主張してきました。以下は、昨年1月の私自身のtweet。

高額の入場料を徴収するという現在の案ですが、そもそも懸念されているギャンブル依存に陥っている人間というのは、ギャンブルでそれを取り戻せる(取り戻そう)と考えているわけで、入場料を賦課したところであまり意味はありません。むしろ、入場料を取り戻すためにあらかじめ定めた予算を超えた賭けを行ってしまう、もしくは必要以上に長くカジノに滞在していしまうなど、ギャンブラーの心理に逆の効果を与えてしまうリスクが高い。ギャンブルというのは、あらかじめ予算を定め、その範疇で楽しむものであって、そのような適正な消費判断を狂わせてしまうような施策は極力避けるべきです。

また1万円から8千円などといわれている入場料の設定ですが、このような「金額」による縛りもあまり意味がありません。1万円から8千円というと庶民にとってはちょっとお高いなという感覚はありますが、カジノが主として扱うような比較的ハイエンドのお客様にとってはこの金額はなんらハードルにはなりません。では、お金を持っている方々は依存にならないのかというと、全くそのような事はなく数年前に大王製紙の御曹司が陥ったとおり、お金を持っている方でも依存になる人は普通になります。

一方、来訪頻度の管理ですが上記tweet内でも記載したとおり、依存の中核というのは特定の事象に対する過剰な渇望感であり、金持ちも、貧乏人もその兆候というのは等しく「頻度」という形で現れます。だとするのならば、この来訪頻度をコントロールするのが、依存問題を念頭においた入退場管理のあり方であるべきであります。

例えばお隣、韓国のカジノなどでは、自国民の一ヶ月間のカジノ入場に上限が設けられており、その上限に繰り返し達してしまうような利用を行う者に関しては、その人物がその時点で「経済上の問題を持っている/持っていない」、「生活上の問題を持っている/持っていない」に関わらず、カウンセリングを受けることを義務付けています(カウンセリングを受けないとその後の入場ができない)。例えばこのような施策を取れば、依存の発生に対してプロアクティブに対応が出来るわけで、我が国おいても変に高額な入場料をとるのではなく、このような対処を行うべきでしょう。

また、来訪頻度の上限措置は我が国のカジノ合法化の目的にも即したものでもあります。そもそも我が国のカジノ合法化の目的は「観光の振興」にあるわけで、地元の人間の入場を一切禁ずることまではしないものの、そういう人達が日々カジノに通い詰めるような使い方は想定されていません。逆に言えばカジノの入場回数上限を「観光」の範疇で収まる回数までに抑えることは、「観光の振興」という我が国のカジノ合法化の目的においてなんら矛盾がない、むしろその目的に即した入場制限のあり方であるといえるでしょう。

入場料の賦課なるアイデアは、シンガポールで行われている依存対策をその政策評価なくそのまま日本に持ち込もうとしているだけ。そもそもシンガポール以外の殆どの国では高額な入場料を依存対策として採用するなどという事は行われておらず、むしろ私も含めてシンガポール以外の多くの専門家は「あれは逆効果」と口々に評しているのが実情です。このような無謀な案は早々に引っ込めて、頻度管理を中心としたカジノ入場制限のあり方に切り直すことが必要である思われます。

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