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共謀罪の審議入りは許されない 怪しいレベルでしょっ引くことができますよ

 共謀罪が4月6日(本日)に審議入りすると自民党、公明党が決めました。
 公明党は、当初は、他の優先すべきものがあると言いながら、結局、すんなりと審議入りに同意しました。
 公明党が与党であり続ける限り、公明党に対する期待はすべてにおいて裏切られます。

 野党4党は審議入りに反対しています。審議に反対するのは当然です。
 これまで金田法相などの答弁からも欠陥だらけの法案であり、審議にも値しないものであることは明らかだからです。
 しかも、共謀罪を「テロ等準備罪」などとテロ対策であるかのように名称を偽装するなど、政権のやっていることは極めて悪質です。
 過去に3度も廃案になりながら、名称を変えて提出など許されようはずもありません。

 昨日、札幌弁護士会主催の共謀罪に反対する集会がありました。
STOP!共謀罪札幌市民集会(札幌弁護士会)

 会場は330人のところでしたが、満席でした。非常の多くの方々の関心が強かったと言えます。

 反対の運動も大きく拡がっています。
「共謀罪」反対 広がる 国民を監視 自由脅かす」(赤旗新聞2017年4月5日)
「学者
 「共謀罪」についての専門的な知識から同法案に強く反対しているのが、刑法学者です。葛野尋之一橋大教授、高山佳奈子京大教授ら7人の呼びかけ人が2月1日、「共謀罪」法案提出反対の声明を発表。声明は、「テロ対策」とは関係のない国際条約の締結を口実とする法案提出の欺まん性や、歯止めのない捜査権限乱用の危険を告発しています。同声明には、すでに160人を超える刑法学者が賛同しています。」
 私たちが権力から監視される、それが共謀罪を制定しようとする側の目的です。
 テロ犯罪を防ぐというのは口実でしかありません。もともと共謀罪があってもテロなど防げません。テロを防ぐために、どうして共謀罪が必要なのか、当の政府が具体的に説明できないのですから、当たり前のことです。

 共謀罪が成立すると私たちが監視されるということです。
 今でも監視されてはいるのです。しかし、実際の犯罪に着手しなければ逮捕されたりすることはありません。別件逮捕や家宅捜索などは、これまでの捜査機関の手法としては露骨に行われてきましたが、その場合でも軽犯罪法違反でもなんでもいいので実際の犯行に着手したということを前提にした違反容疑が必要でした。もちろん裁判所は簡単に令状を発布しますから、「微罪」を理由に家宅捜索を可能としていました。
未だに思想取締に奔走するのか、公安警察

 しかし、共謀罪が成立すると、今まで怪しいというレベルでは、捜査機関が手出しできなかったところにまで手を入れることができることになるということです。
 共謀のレベルですから、実はその対象となっているがその共謀の罪名が「殺人」であろうと実際に殺人の実行の着手にいたるような危険性は不要ということになり、しかも現実にその「共謀」していた人たちがどの程度の犯意があったのかなどはわかりようもないものでも、発した言葉があれば嫌疑としてはそれで足りるということになります。発する方法は、口から出た言葉であろうとメール、ラインであろうと同じです。こういった「怪しい」言動がないかどうかを始終、監視することになります。

 そして、幅広い「準備行為」がなされれば共謀罪として成立ということになりますから、処罰の範囲が広範になるだけでなく、処罰の範囲も不明確になるという特徴を持ちます。
 預金を引き出す行為でも準備行為にあたるということになれば、他の日常的な行為も「準備行為」に該当することになりますから、広範かつ不明確ということになります。

 欧米諸国がテロの恐怖に怯えたとき、外見がアラブ人というだけでしょっ引いたりすることがありますが、それと同じレベルになります。
 そんなことをしても現実にテロなど防げないのですが、テロの恐怖に見舞われた欧米などではそういった人権侵害が行われているのです。

フランスでは非常事態宣言の延長、国籍剥奪 日本では共謀罪、憲法「改正」だ

 それが日本の場合には、まずは自民党政権に楯突く人たちが監視対象になります。「怪しい」領域の「会話」が出てきたら、早速、強制捜査です。
 特に選挙期間中、あるいは選挙直前の野党陣営がもっとも危険です。

監視する警察官

 しかし、政権に楯突くと言っても堂々と発言している人たちばかりではありません。
 いずれ、「えっ! この私が…」ということになります。
 当局に怪しいと思われただけで標的にされるのです。
 欧米がテロの標的になることによって疑心暗鬼となり、アラブ人とみるだけで犯罪者とみるのと同じ構図です。

 しかもこうなってくれば、国民の中にも、楯突くとどうなるかが浸透していき、政権批判がなりを潜めることになります。いつでも監視されている、恐ろしい社会が到来します。

 反対する人たちが一切、黙ってしまう社会が健全ですか。

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