記事

【義理パパの期待を一身に】

米中首脳会談の立役者はトランプ大統領の娘婿のJared Kushner( 36歳)という報道が相次いでいます。

総合すると、■去年12月に遡って老練な外交官のキッシンジャー元国務長官が米中を仲介、■ 中国の崔天凱・駐米大使とクシュナー氏が首脳会談のアジェンダを決定した、■外交官や経済界のトップらによる"クシュナー詣で"をとりわけ国務省がおもしろくないと思っている、ということです。

北朝鮮が飛翔体を発射したと韓国の通信社が伝えていますが、北朝鮮もテーマになる米中首脳会談の映像でクシュナー氏を探してみようと思います。

Washington PostのInside the Kushner channel to China (クシュナーの中国チャンネルの内実)は、「6日の首脳会談に向けてアメリカの各省庁はどんなメッセージや政策をどんな優先順位で発するか検討しているが、こうした通常ルートとは別に高級レベルのチャネルがある。それを率いるのはホワイトハウスのジャレッド・クシュナー氏で、大統領選挙直後にキッシンジャー元国務長官の支援もあって、今回の首脳会談のトーンを作ってきた」としています。

去年 11月中旬、キッシンジャー元長官とクシュナー氏らはトランプタワーで次期大統領と会談して、次期大統領の命を受けてキッシンジャー元長官は12月2日に北京で習近平国家主席と会談

米側としては2 国間協力についてすべて交渉の俎上にあると伝えた上で、習国家主席から早期の首脳会談の希望を受けたということです。この同じ日にトランプ次期大統領が台湾の総統からの祝意の電話を受け取り、外交問題に発展

その後、 12月6日にキッシンジャー元高官はクシュナー氏に中国の楊潔篪・国務委員と 崔天凱・駐米大使との会談の設定を促しました。12月9日と10日にこの会談が実現。

中国側が求めたのは、■トランプ政権が「新たな大国関係モデル」のコンセプトを受け入れること、■中国の「一帯一路」構想を支持すること、さらに■台湾、チベット、内政への不干渉だったということです。

その代わり、具体例を挙げずにアメリカの雇用創出に向けて中国が投資する計画を挙げました。 

ホワイトハウス高官によると「クシュナー氏の目的は、様々な根強い問題がありつつも米中関係の幅を広げ、改善することだ」ということで、クシュナー氏と崔天凱大使が繰り返しやりとりして、このチャネルが米中首脳会談につながったと Washington Post は伝えています。

トランプ大統領が中国との対決姿勢を前面に押し出して選挙に勝ったことから、政権内にはクシュナー氏が対中関係を前進させようと熱心すぎるという批判も出ているそうです。

今回の米中首脳会談の注目点として、■北朝鮮や南シナ海の問題をめぐりアメリカがどこまで強い調子で出るか、■貿易でアメリカ第一主義のナショナリズムにどこまで固執するか。

「仮にトランプ大統領が中国が求める米中関係、地域での勢力拡大、国内問題の不干渉を支持すれば、新たな時代を示唆するのみならず、米中関係でクシュナー氏がもっとも重要な人物だということを示す」と結んでいます。

New York TimesはChina Learns How to Get Trump’s Ear: Through Jared Kushner (中国はトランプの耳を得る:ジャレッド・クシュナーを通じて)の中で、6日と7 日にフロリダ州の別荘Mar-a-Lagoの会談中国の崔天凱・駐米大使とジャレッド・クシュナー氏が立役者だと報じています。

大使はクシュナー氏に米中首脳の共同声明案まで送りつけているそうです。「中国の当局者はトランプ大統領が周囲を困らせ、すぐに沸騰する性格のため、ワシントンにおいて頼るべき人物は娘婿だという結論にいたった」としています。

トランプ大統領が「ひとつの中国」政策を認めたのはクシュナー氏のおかげだとした上で、アメリカが代わりに欲しいのは習国家主席が北朝鮮に圧力をかけ、貿易赤字(対米)を削減することだということです。

中国のクシュナー氏寵愛は、国務省のトランプ政権内の地位低下と重なる」と解説。崔天凱・駐米大使がイバンカ夫人と長女のアラベラちゃんを 2月の春節の際に大使館に招待するなど、中国側はホワイトハウス以上に米中首脳会談を周到に準備してきたとしています。

安倍首相もフロリダの別荘Mar-a-Lagoに招待されましたが、中国が日本のような同盟国でないにもかかわらず同じ待遇を受けるのはとりわけ価値があるということです。

国家主席が反腐敗の一環でゴルフをしないことから「滞在中の 25時間を埋める方法を考えないといけない」と心配しています。

CNNもTrump’s Secretary of Everything: Jared Kushner (トランプのあらゆることの秘書官はジャレッド・クシュナー)と伝えています。

クシュナー氏が3日にダンフォード統合参謀本部議長とイラクを訪問したことを指摘した上で「複数の政権幹部によると、クシュナー氏は影響力の観点からホワイトハウスの執務部隊、さらに閣僚アドバイザーのほぼ全員を上回っており、外交官、経済界のトップ、米議員のの主要な使者となっている」としています。

その結果、外交を取り仕切ってきた国務省の中にフラストレーションがたまっているそうです。

これに対して、ホワイトハウスのスパイサー報道官は 3日、クシュナー氏が国務省と共に外交問題を仕切っていると答えました。

米中首脳会談については「クシュナー氏が中国政府とホワイトハウスのパイプ役を果たし、中国側がフロリダの別荘を会場とするよう求めた」と伝えています。

Los Angeles Timesは、「36 歳の娘婿は内政のアドバイスから外交政策の立案までかかわっている。さらにトランプ大統領は、政府改革や中東和平問題までクシュナー氏に権限を委譲している」というので、1日24 時間では足りなさそうです。

あわせて読みたい

「米中関係」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    デリヘルに素人専門が増えた理由

    PRESIDENT Online

  2. 2

    斉藤由貴に私刑行う週刊誌に疑問

    篠田博之

  3. 3

    橋下氏 新党で延命する議員は害

    橋下徹

  4. 4

    消費税の使途変更めぐり解散表明

    BLOGOS編集部

  5. 5

    正恩氏声明が「読めない」と話題

    ロイター

  6. 6

    核放棄で北に6兆円 報道の思惑

    NEWSポストセブン

  7. 7

    共産と協力へ 前原氏は支離滅裂

    和田政宗

  8. 8

    野田聖子氏の文春砲を扱わないTV

    小林よしのり

  9. 9

    稲田氏守るべく地元は結束ムード

    NEWSポストセブン

  10. 10

    太平洋で水爆なら 大災害の恐れ

    ロイター

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。