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民泊新法が閣議決定、営業日数180泊が上限に 一方、民泊営業の現状は30.6%が無許可

 外国人旅行者の数が増加傾向にある中、受け皿として期待されている民泊サービスを提供するためのルールが閣議決定された。

 日本政府観光局が3月15日に発表した訪日外客統計の集計結果によると、2月に日本を訪れた外国人旅行者の数は、前年同月比7.6%増の203万6,000人で、2月として過去最高を記録した。伸び率は鈍化しているものの、航空路線の新規就航や増便、クルーズ船寄港数の増加、継続的な訪日旅行プロモーションの効果などが寄与し、外国人旅行者の数は増加した。

 外国人旅行者が増加する一方で、宿泊施設の不足が懸念されている。そこで政府は世界各国で展開されている「民泊サービス」の普及をめざし、民泊事業を実施する場合のルールを定めた「住宅宿泊事業法案(民泊新法)」の審議を重ねてきたが、3月10日に法案が閣議決定された。

 民泊サービスは現在、東京都大田区や大阪府などの国家戦略特区で認められているほか、カプセルホテルなどと同じ「簡易宿所」として営業許可を受ければ実施が可能だが、法案では簡易宿所が設置できない住宅地でも民泊を認めるなどの緩和策が盛り込まれた。その一方で、年間の営業日数を180泊に制限するほか、生活環境の悪化が懸念される地域では都道府県や政令市などが条例でこれを短縮できるなどの規制も示された。

 このように、民泊サービスが普及に向けて動き出そうとする中、厚生労働省はインターネット上の民泊仲介サイトに登録されている情報などをもとに全国民泊実態調査を実施し、その結果を3月1日に発表した。調査時期は平成28年10月から12月にかけて。

 営業許可の取得状況を調べると、許可を受けていたのは全体の16.5%にとどまり、無許可が30.6%、物件特定不可・調査中が52.9%だった。許可を受けていた物件の営業種別は旅館営業が25.7%、ホテル営業が4.4%、簡易宿所営業が67.9%、特区民泊が2.0%だった。一方、無許可物件の物件タイプは共同住宅が54.2%、戸建て住宅が35.9%、その他 が9.9%。全物件の1泊あたりの宿泊料は全国平均が9,971円で、許可物件の平均が1万6,571円、無許可物件の平均が7,659円、物件特定不可・調査中の物件の平均が9,240円だった。

 民泊サービスは普及が期待される一方で、既存のホテルや旅館業者からの反発に加え、民泊サービスに起因した近隣トラブルが発生するケースもある。多くの民泊物件が無許可のまま宿泊者を受け入れている実態を考慮すると、健全なサービスの普及のためにも新たなルールの施行が待たれる。

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