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てるみくらぶの経営破綻 格安に潜む倒産のリスク

 旅行代理店であるてるみくらぶが経営破綻しました。

 債権者となる人たちの多くは、旅行代金の振り込みをしたにも関わらず、その対価である旅行ができなくなった人たちです。

 この旅行代金のために振り込まれた額は99億円にもなるといいます。

 旅行代金を振り込んだばかりの人たち、外国で置き去りにされてしまった人たちなど被害は大きなものがありました。大型の消費者事件といえます。

 もともとこのてるみくらぶは、格安で評判だったようですが、通常、格安だとホテルが貧相だったりとか格安になるだけの理由があるのが普通です。

 ところがてるみくらぶはそういったことはなく、利用者にとっては真実、格安だった、だから利用者が増えていったということのようです。

 しかし、これを薄利多売というのでしょうが、商品の販売で得られる薄利で経費をまかないきれるのかが問われてますし、むしろ1つの商品の販売額が「薄利」すらもあったのかも問題になります。

 現実には無理な価格設定が経営破綻を招いたのでしょう。

 倒産に伴う被害はある日、突然にやってきます。兆候があるとすれば代金の支払いを急がせるということでしょうか。

 以前、私が経験した消費者被害事件でも英会話教室の破綻(2004年)では、外国人講師とのコミュニケーションによる英会話で内容としては評判が良かったのですが、末期では特典コースの勧誘と代金の支払いをすぐにしてという状態でした。

 木の城たいせつが経営破綻(2008年)したときも建築費用を振り込んだばかりだったという方などその額が大きかっただけに被害も甚大でしたが、そのときも契約を急がせる、抽選で格安で建てられるという手法で、集金も必死だったということがありました。

 破綻間際の企業がいよいよ末期になると目先の支払いのために現金集めに奔走することになるので、薄利どころか赤字レベルの額で契約を取ろうとし、契約を急がせとにかく現金の支払いを急がせる、ということが多いように思います。もちろんすべてが赤字レベルの額というわけではなく、一応「薄利」の場合もあると思いますので、ダンピング的価格でなければ安心というわけではありません。

 住宅に関しては住宅完成保証制度ができましたが、旅行業では現状の弁済業務保証金制度では当然に旅行代金すべてを担保できるものではありません。

 消費者としても格安であれば良いというものではなく、やはりそこには自己防衛も必要です。

 最近では格安バスツアーが問題になりました。全て運転手の過酷労働によって成り立っていたのが格安バスツアーでした。

安全基準の緩和と「自己責任」

 安さを追求するあまり、人件費が削減され、バス運転手にしわ寄せが行き、事故を発生させました。

 タクシーの価格競争も現実には、タクシー乗務員への低賃金化を招きました。

タクシー料金の値上げ タクシー乗務員の質の向上につなげたい

 他社と違った安さがあるとすれば、そこには必ず理由があります。

 現在の価格競争は、技術革新によって安くて良い商品が出ているというよりも、ほとんどダンピング的な価格引き下げであって、必ずやどこかに無理があるものになっています。

 格安バスツアーでの事故の多発こそが私たちに警笛を鳴らしていたのです。

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