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DeNA問題で第三者委が報告書「キュレーション事業の議論尽くされず」

 ディー・エヌ・エー(DeNA)は13日、医療関連まとめサイト「WELQ(ウェルク)」など運営していた10のキュレーションサイトが不正確な記事などを掲載した問題で、第三者委員会がまとめた調査報告書を公表した。医療関連の法律や著作権法に違反する可能性のある記事や複製権侵害の可能性のある画像が多数あることなどコンテンツ自体の問題点を指摘した。委員長の名取勝也弁護士は、「DeNAが真摯に反省し、再び社会から信頼と期待を得られるよう努力することを期待している」と述べた。

「どのような価値を誰に提供するのか」

経営陣に先立ち会見した第三者委員会メンバー。左から岡村久道、名取勝也、西川元啓、沖田美恵子の4弁護士

 昨年末、運営していた10サイトの記事に著作権法などの法令違反などが疑われる問題を受け、同社は12月7日までに10サイトの全ての記事を非公開とした。同委員会はその後に設置。名取委員長のほか、西川元啓、岡村久道、沖田美恵子の4弁護士が委員を務めた。約3か月にわたって会合を26回開き、ヒアリング調査は97人に対して合計134回行うなどの調査を実施した。

 ウェルクの記事の中で、問題があると疑われた19本中、薬機法や医療法などに違反する可能性がある記事は10本あった。また画像についても、ウェルクやMERY(メリー)など10サイトに掲載されていた画像472万4571個のうち74万7643個に複製権侵害の可能性があるとした。

 10サイトの記事37万6671件に対するサンプル調査では、著作権侵害などの可能性がある記事の出現率は推計1.9~5.6%だったと報告。文章自体に著作物性が認められないものの、他の記事のコピー・ペーストが行われたと考えられる記事など、倫理的に問題のある記事も掲載されていたとも指摘した。

 これらの問題が起こった原因について、参入段階でキュレーション事業のあり方や定義などの分析・議論が尽くされず、事業リスクが適切に把握されなかったなどと分析。事業拡大の過程でもリスクへのチェックや手当てが不十分で、早期発見が遅れたとも指摘した。再発防止策として、数値偏重の見直しやチェック体制・プロセスの検討、社会から広く受け入れられるキュレーション事業のあり方の再検討を提言した。

 調査を振り返って、名取委員長は「DeNAがキュレーション事業を行うことで、どのような価値を誰に提供するのかが見えにくかった。それにともなうリスクや他者にどのような迷惑をかけるのかへの認識が十分できておらず、事業継続拡大のみを優先して慎重な配慮が足りなかった」と指摘。著作権侵害が疑われる過去のコンテンツについては「会社側が報告書を仔細に検討し、そのような問題点を認識したのであれば適正に過去の問題について対応すると考えているし、そうすべきだ」との認識を示した。

(取材・文:具志堅浩二)

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