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ロボットは宅配の危機を救えるか?

「宅配クライシス」とか「物流が壊れる」など、このところ宅配便を巡るニュースが目立ちます。今朝の日経一面トップも「ヤマト、全面値上げ」でした。そうした中、ひょっとすると将来、少しは事態改善に役立つかも知れない話題を思い出しました。

ロボットです。二足歩行型のものじゃなく、車輪のついた箱型ロボット。これが、荷物を積んで歩道、横断歩道を走行してもいいという法律が先月末、アメリカのバージニア州で成立したというのです。対象は州内全域で、施行は7月1日。

法律が出来たはいいが、無人のロボットを走らせて大丈夫か?もしかして夢物語?とも思ったのですが、実は、この法律制定に協力したロボットの製造元Starship Technologiesって、既にかなりの実績を積んでいたんですね。知らなかった。

今年1月の同社のプレスリリースによると、商用配達のパイロットプログラムをヨーロッパ各地で展開し、さらに「世界16カ国59都市で1.6万マイルを走破、310万人に出会った」とあります。

そしてびっくりは、無料通話の巨人Skype共同創業者3人のうちの2人がこの会社を立ち上げていたことです。それを買ってのことでしょう、出資者には、メルセデス・ベンツの製造元ダイムラーAGもいます。

このロボットの見てくれは写真の通りの6輪車で、高さは60センチ弱、重さはカラの状態で18kgほどです。バージニア州の新法では、積載量は50ポンド(約23kg)まで、速度は時速10マイル(約16km)となっているそうです。

空を飛ぶ無人機のドローンには、今のところ操縦者の視界の範囲内で飛ばすことが規定されていますが、このロボットはそういう「人間の視界内」という規定はありません。ロボットと通信でモニターし、万一”暴走”などしたら遠隔操作で制御するシステムのようです。また、州内の自治体には、速度制限を強めたり、全く受け入れないという選択肢が残されているとのことです。

なお、バージニアと同様な法案はアイダホ州フロリダ州でも審議が進んでいると地元メディアが伝えています。

さて、このロボットの実際の使い道はどうなのでしょう。実は、米国でも今年1月から、ワシントンDCとシリコンバレーで実験的なビジネス利用が始まっていました。

Starshipは、スマホアプリからの注文を受けて、レストランの料理などの配達を手配するオンデマンドデリバリーのDoorDashPostmatesと組んで、両社から連絡を受けると、レストランに行って料理を受け取り、お客の玄関先まで届けているんだそう。

また、ロンドンのグリニッジ地区では、テイクアウト食品の配達を手配するJustEatがStarshipのロボットを使っての配達を昨年末から正式に始めたというEngadgetの報道もあります。

法案を提出したバージニア州議会議員によると、法案審議中にAmazonや、やはりレントランの料理手配サービスのGrubhubから成立を支援するという手紙を受け取ったそう。Amazonも高級食材の配達をしていますから、どうやら、当面は、食事関連業者が注目しているようです。

とはいえ、ネット通販の拡大と人手不足で、「事業の継続性に危機感を覚えるようになった」とまでヤマトの社長に言わせている状況は、これからも深刻になる一方でしょうから、この食品配達ロボットも進化して、ドローンとともに宅配便の一翼を担ってもらいたいものです。(いずれ、ベンツのエンブレムを付けた高機能ロボットカーが登場するかなw)

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