記事

トランプ大統領の大減税でアメリカは空前絶後の好景気になるか?(金融日記 Weekly 2017/2/17-2/24)



 2月第4週(2/20-2/24)の日経平均株価は週間で0.3%高の1万9283円54銭で引け小幅ながら反発した。週初はフィラデルフィア連銀総裁の「3月の利上げは排除しない」との発言からドルの利上げが早まるとの思惑で1ドル=113円台後半までドル高円安が進み日本株が買われたが、22日公表のFOMC議事要旨(1月31日~2月1日開催分)で「インフレリスクは低い」との言及があり、利上げ観測は遠のいた。週後半にはドル安円高が進み株価も下落した。
 28日(日本時間では3月1日)に控えるトランプ大統領の演説を前に、市場は様子見モードとなっている。

●(24日)東証大引け、3日続落 円高で心理悪化、トランプ演説前の警戒も
http://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_U7A220C1000000/

 さて、主要メディアのトランプ大統領への批判は止まらず、あらゆる粗を探しては攻撃を続けている。また、多くの知識人たちもTwitterなどのSNSで、隙あらばトランプ大統領を非難している。一方で、米国株は絶好調で上昇を続けている。この場合、どちらがより物事を正確に見通しているかは明白だ。株価である。

●金融規制緩和で米国株の上昇が止まらない(金融日記 Weekly 2017/2/10-2/17)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52103879.html

 これまでトランプ大統領は特定のイスラム系国家からの入国を禁止する大統領令を出したり、メキシコ国境での壁の建設を強行に主張したりと、何かとマスコミを騒がせてきたが、それらはマクロ経済の文脈で見れば些細なことであった。センセーショナルなマスコミでの取り上げられ方とは違い、実際にアメリカに入国できず困ったイスラム系の人たちの人数はごく限られたものでしかなかったし、たとえ本当に万里の長城を作るとしても、そのコストは2兆円程度で、アメリカ経済の規模から考えたら微々たるものである。公共事業としての景気浮揚効果を考えれば、なおさらアメリカ経済に打撃を与えるものではない。

●トランプ大統領、メキシコ国境に万里の長城建設へ、イスラム教徒の入国拒否を断行(金融日記 Weekly 2017/1/20-1/27)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52102251.html

 市場がこれほどまでにトランプ大統領を評価してきたのは、一にも二にも彼が掲げた非常にまともな税制改革のためである。アメリカの法人税を一律で15%に引き下げる。多国籍企業が海外での利益をアメリカ国内に戻す場合、1回限り10%の課税で見逃す措置を取るという。これが実現すれば、アメリカのような超大国がシンガポール並の税制になり、空前絶後の好景気がアメリカに訪れるだろう。また、アメリカが企業にとって非常に魅力的な国となるので、その効果は持続的である。
 これまでトランプ大統領はこの税制改革について、具体的なプランを明らかにしていないが、今月9日のホワイトハウスでの会談で「数週間以内に驚くべき提案を発表する」と述べている。否が応でも、市場の期待は高まるというものだ。

●米国の法人税制改革、トランプ流なら企業行動激変(2016年12月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO10200870S6A201C1000000/

●米法人税減税「2~3週間以内に」英国も引き下げ方針 企業引き留めで国際競争の恐れ
http://www.sankei.com/economy/news/170210/ecn1702100049-n1.html

 トランプ大統領の公約の大本命がどのような形で姿を見せるのか、世界は固唾を呑んで見守っている。

メルマガを購読 → noteブロゴス夜間飛行ブロマガまぐまぐ

日本株

直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
出所: 日経新聞社

サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス(2017/2/17-2/24)
Chart20151114_Core30
出所: 東証、日経新聞社、セクター指数はTOPIX17業種

個別銘柄の週間パフォーマンス(2017/2/17-2/24)
サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス
出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス

FX

直近1年のドル円とユーロ円の推移
直近1年のドル円とユーロ円の推移
出所: セントラル短資

イールドカーブ(2017/2/24)
イールドカーブ
出所: Bloomberg.com

主要通貨の週間パフォーマンス(2017/2/17-2/24)
主要通貨の週間パフォーマンス
出所: セントラル短資

外国株とコモディティ

直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]
直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]
出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com

地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD](2017/2/17-2/24)
地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD]
出所: iShares: MSCI Japan (EWJ), MSCI Kokusai (TOK)、MSCI Core Europe (IEUR), MSCI All Country Asia Pacific ex Japan (AAXJ), MSCI Emerging Markets (EEM), GLOBAL REIT ETF (REET). Bloomberg.com: Oil WTI Futures (CL1), Gold Futures (GC1)

メルマガを購読 → noteブロゴス夜間飛行ブロマガまぐまぐ

今週のマーケット・イベント

2月27日(月)
米1月耐久財受注
ユーロ圏2月企業景況感・消費者信頼感

2月28日(火)
日1月鉱工業生産
日1月商業動態統計
ユーロ圏2月HICP
米10-12月GDP
米12月S&Pケース・シラー住宅価格指数
米2月シカゴ購買部協会景気指数
トランプ大統領演説(下院両院合同本会議)

3月1日(水)
日10-12月期法人企業統計
中国2月製造業・非製造業PMI
中国2月財新製造業PMI
米1月個人所得・個人支出
米2月ISM製造業景況指数
米ベージュブック
決算:伊藤園、他

3月2日(木)
日2月マネタリーベース

3月3日(金)
日1月労働力調査・有効求人倍率
日1月消費者物価指数
日1月家計調査
日2月消費者態度指数
ユーロ圏2月サービス業PMI
米2月ISM非製造業景況指数
イエレンFRB議長講演

3月4日(土)

3月5日(日)

あわせて読みたい

「株式市場」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    韓国のトランプ接待は意味不明

    やまもといちろう

  2. 2

    改憲代案を示せるのは山尾氏だけ

    小林よしのり

  3. 3

    有人宇宙飛行はまったくの無駄

    Dr-Seton

  4. 4

    橋下氏 三浦瑠麗氏の論稿に期待

    橋下徹

  5. 5

    むき出しの好奇心に臨んだ豊田氏

    文春オンライン

  6. 6

    よしのり氏が文春に公開討論要求

    小林よしのり

  7. 7

    質問時間比率ばかり見るマスコミ

    緒方 林太郎

  8. 8

    加計学園の新聞一面広告に驚き

    天木直人

  9. 9

    貴ノ岩の診断書 現役医師が解説

    中村ゆきつぐ

  10. 10

    落ちた小池氏に朝日が社説で嫌み

    PRESIDENT Online

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。