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FinTech市場が拡大、2021年には808億円規模の予測 関心が高いサービスは「家計簿アプリ」

矢野経済研究所は国内のFinTechベンチャー企業や金融機関などを対象に、国内のFinTech市場の調査を実施し、その結果を2月9日に発表した。調査期間は2016年11月から2017年1月にかけて。FinTechは「金融(Finance)」と「技術(Technology)」を掛け合わせた造語で、IT技術を活用して提供する新しい金融サービスのこと。

 FinTechを手掛けるベンチャー企業の売上高ベースで算出した、2015年度の国内FinTech市場規模は48億8,500万円で、2016年度には99億1,000万円、2021年度には808億円まで拡大すると予想している。

 2015年度に市場をけん引したのは、「ソーシャルレンディング」と「クラウド型会計ソフト」だった。ソーシャルレンディングは、貸し手と借り手の利用者が急速に増えていること、またクラウド型会計ソフトは会計事務所による取り扱い増加や地方銀行との関係構築や銀行API(Application Programming Interface)との接続増加などが奏功したという。

 さらに仮想通貨は、2016年5月の資金決済法改正で取引所の増加が見込まれているほか、ビットコインで注目されたブロックチェーンも、金融分野以外の領域で導入が進むことが期待されており、今後のFinTech市場の急激な伸びに貢献していくと同社は指摘している。

 そんな中、株式会社野村総合研究所は全国の18歳から79歳の男女を対象に、金融意識や金融行動を尋ねる「NRI生活者1万人アンケート調査(金融編)」を実施し、その結果を12月15日に発表した。調査時期は2016年8月から9月、有効回答者数は1万70名。

 主なFinTechサービスへの関心度(「利用経験がある」「関心がある」「やや関心がある」の合計)を調べたところ、最も関心度が高かったのは「スマホで使える家計簿アプリや家計管理ソフト」の29%で、「車載機器で取得される運転情報に応じた保険料設定の自動車保険(テレマティクス保険)」(12%)が続いた。その他のサービスの関心度は10%未満にとどまった。

 そこで、最も関心度の高かった家計簿アプリについて該当するイメージを複数回答で聞いたところ、「家計の効率化や無駄の発見に役立ちそう」(38%)や「家計の節約の励みになりなりそう」(26%)など肯定的な意見がある一方、「アプリやソフトの使用は面倒」(36%)、「データの消失や流出が心配」(31%)など否定的な意見もあった。また、提示した回答に「あてはまるものはない」が37%を占め、FinTechに何の印象を持っていない消費者も多いと同社は指摘している。

 今後の市場拡大にあたっては、サービスの認知度向上や利用にあたっての不安解消といった課題も解決していく必要がありそうだ。

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