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ホンダの「怖いもの知らず」の効用!

このところ、ホンダの他社との提携のニュースが続いています。

昨年7月、ソフトバンクと「感情エンジン」なる人工知能の共同研究開始を発表。
さらに、年末には、自動運転技術で米グーグルの自動運転部門だったウェイモと共同研究の検討開始。そして、今年に入り、1月には、13年から燃料電池などの共同開発で提携してきた米GMと、燃料電池システムの生産の合弁会社設立を発表。また、日立オートモーティブズと、電動車両用モーターの開発、生産、販売の合弁会社設立に合意したと発表しました。
二輪も昨年、ヤマハに、50㏄以下のスクーターをOEM供給すると発表したほか、Grab社と二輪シェアリング事業の協業検討を開始しています。

今日、一社ですべての技術を賄える時代は終わりました。ホンダは、これまで技術の“自前主義”をとってきました。では、なぜ、ここにきてこれほど一気に外部との提携に動いているのか。“オープンイノベーション”への切り替えです。「垂直統合」から「水平分業」への戦略転換ですね。以前、このブログで触れた通りですよ。

次世代環境対応車、自動運転、安全などと、クルマをめぐって猛烈な技術開発競争が繰り広げられています。もはや、一社でこれらの最先端技術を自前で研究開発するのはムリです。

それに、ホンダは、GE・ホンダ・エアロエンジンズという合弁会社を設立し、航空機エンジンの開発経験があります。だからこそ、国内外の大手と平気で提携できるということも関係しているでしょうね。

それから、ホンダが、ソフトバンクやグーグルといったIT企業と提携できるのは、やはり、欧米企業並みに“個”の力を引き出すホンダという企業の特異さだと思います。

先だってホンダの研究所幹部に、あらためて「なぜ、ホンダはグーグルやソフトバンクと組めるのか」問うたところ、彼は笑っていいました。
「怖いもの知らずというか、ケガしてみないとわからない会社なんですよ」
なるほど、それは本田宗一郎以来の「リスクをとる」企業文化かもしれません。

いまや、ハードウェアだけ、ソフトウェアだけでは、できることは限られる。新しい商品やサービスは、ハードの力とソフトの力を掛け合わせなければできない。ハードメーカーとソフトメーカーは、互いの力をうまく引き出せる提携相手を探しているんですね。

ソフトメーカーにしても、技術を顧客に届け、ソフトウェアの力を最大限に発揮させるためには、ハードウェアの力が欠かせない。自動車も、その点、パソコン、スマホ、ロボットと同じです。グーグルやソフトバンクから見ても、ホンダと組むメリットは絶大ですよね。

もっとも、ホンダはグーグルとは、ここ4、5年来の付き合いがあった。グーグル製OSのアンドロイドを世界で初めて自動車に搭載したのは、ホンダの15年型「シビック」や「アコード」だといいますからね。
ホンダは、トヨタより早くシリコンバレーに研究所を構えています。一緒に仕事をするなかで、ウマがあったから、今回の提携につながったということでしょう。

グーグルに限らず、ソフトバンクも、日立も、「技術オリエンティッド」という意味で、ホンダと共通するニオイを感じます。事実、そのホンダの研究所幹部も、提携先メーカーの幹部と「ウマが合う仲間が集まってくる感じ」と話していました。

とはいえ、試みは始まったばかりです。結果が出るまでは、しばらく時間がかかる。うまくいく保証はない。それでも、どんなモノが出てくるかワクワクするものばかりです。

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