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もう一度振り返るグローバル化

グローバリゼーションが強烈な逆風下にあるとされます。「自由貿易」が経済を成長させると標榜されてきた過去数十年から我々はさまよい始めたのでしょうか?このブログでもグローバル化については再三取り上げてきたのですが、今起きつつある国内産業重視の姿勢に見て取れるものとは何か、もう一度考えてみたいと思います。

日本のマクドナルドのメニューにはユニークなアイテムが並びます。チキンタツタやてりやきマックだけでなく生姜焼きバーガーの販売も決定しました。このようなメニューは当然本国アメリカにはありません。

一方、スターバックスは1月にデカフェ(カフェイン抜き)のラテを発売するとようやく発表しましたが、北米ではデカフェは当たり前のアイテムであります。

自動車会社は世界各地に工場を持つだけではなく、進出国の好みや社会、経済水準に見合った独自の商品を投入しています。アメリカのコカ・コーラ社が過去30年で世に送り出した商品の数は3800種類もありますが、日本ではそのうち約50種類があり、うち8割が日本だけのブランドだそうです。

このような例は枚挙にいとまがないのですが、これが意味するものはグローバル化したのは企業の名前、マネージメントやノウハウであって実際には多くが「自国民が働く工場から自国民の為に生み出された自国民だけの商品」を手にしています。

かつてのグローバリゼーションは同じ商品を世界で同じように売りつける、つまり、押し売りであり、押し付けであったと思います。先ほどのコカ・コーラのケースでは会社ができて初めの100年間は一つの製品だけを売り続けてきたと同社のCEOは述べています。(個人的にはこの話には疑問があります。同社がコカ・コーラを販売したのは1886年。第二次世界大戦中、ドイツ子会社がコカ・コーラの原液を入手できず、代わりにファンタを生み出しています。これが1940年です。)

日本でもカローラの世界販売台数を自慢する風潮など貿易を基盤としたビジネス体系が長年そのベースにありました。ところが貿易摩擦が起き、日本はいち早く現地化を進めます。当初は日本で開発販売した車を現地で作るという発想でした。しかし、次第に現地で現地に見合った車を作ろうじゃないかという機運が出ます。日産のアルティマや日系各社がアメリカで販売する軽トラックもそうでしょう。

トヨタの社長がトランプ大統領の「懸念」に対してとる姿勢とはトヨタはグレートなローカルカンパニーであるという主張に他なりません。工場、雇用、販売、メンテを含め多くはアメリカの中で完結するその仕組みはグローバル化が一般社会の認識とは違う形で発展を遂げたと考えるべきでしょう。

では大多数のグローバル企業が行っているビジネスは各国政府が規制するからその国の為の製品を生み出しているのでしょうか?それがないとは言いませんが、多くは企業が企業の判断でローカリゼーションを行っています。

日本がかつて経験した自動車の日米貿易摩擦でも政府が解決させたのではなく、企業側の「輸出自主規制」でありました。つまり、経営者は政府の規制をはるかに凌駕する水準でより正しい方向に進もうとしているのではないでしょうか?

TPPが死んでも何もくじけることはありません。企業レベルではそれがあろうがなかろうが必死でメリットある方法を考えます。韓国で日本の車が売れ出した理由はアメリカと韓国でFTAがあるため、アメリカで製造する日本車がそのメリットを享受できるからです。同様のケースはFTAを結ぶ各国でパズルのように行われています。

この現代のグローバル化で最大のメリットがあるのはグローバル企業であります。買収を続け、新天地での市場開拓を行い、新たなるローカリゼーションを築いていきます。アメリカが求める「アメリカファースト」とは何なのか、直接投資と雇用、それに伴う消費なのでしょうか。そうだとすれば実に底抜けな話で「資本」を規制されない限り、世の中のグローバリゼーションが止まることはありえないと考えています。そしてアメリカが資本を規制することはありえないと考えています。

個人的には世の中のグローバル化は形を変えながらもまだまだ進むのだろうと思います。

では今日はこのぐらいで。

また明日お会いしましょう。

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