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共謀罪を「テロ等準備罪」と言い換えを垂れ流すNHKなどの世論誘導がひどすぎる テロリストが対象というのは口実、一般市民こそ対象だ

安倍政権は、共謀罪を成立させようと躍起になっていますが、そのもっとも姑息であり卑劣な方法が名称を変えたことです。
 「テロ等準備罪」としながらも、「テロ」に限定しないというあからさま偽称名称を用いていますし、仮に「テロ」に限定したとしても、この共謀罪の危険性は全く除去されるものではありません。
廃案になった共謀罪が「テロ等組織犯罪準備罪」で復活するという謀略 「偽称名:テロ準備罪」をよろしく

 しかし、名称を偽称することによること、東京オリンピックの開催には共謀罪が必要だという安倍政権のデマ宣伝が一定の影響力が出ています。

退位、57%が恒久制度化=「共謀罪」に賛成6割超-時事世論調査」(時事通信2017年2月17日)
「「共謀罪」の構成要件を改め「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案を今国会に提出する政府方針に対しては、賛成66.8%、反対は15.6%だった。」

 名称を変更しただけ、しかも世論誘導を狙っていることがあからさまだったのですが、その結果がこれだけいとも簡単に世論が誘導されてしまう、というのは世論の恐ろしさでもあります。
 もうちょっと考えようよ、と思いたくなる気持ちもよくわかります。
[名前を変えたらコロッと騙される】共謀罪あらため「テロ等準備罪」、必要が46%、必要ないが14%【NHK世論調査】」(Everyone says I love you !)

 上記記事のNHKの調査が2月14日ですから、さらに悪化した状況です。
 もっともマスコミによっては結果は多少違います。

 日本テレビの世論調査では、賛成33.9%
                   反対37.0%
         わからない、答えない29.2%
2017年2月定例世論調査

 この違いはどこから来るのでしょうか。これはどうみても質問の仕方が全く違うからです。

事実通信
「共謀罪」の構成要件を改め「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案を今国会に提出する政府方針

NHK
政府が組織的なテロや犯罪を防ぐため、「共謀罪」の構成要件を厳しくして「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案を今の国会に提出する方針であることをめぐり、こうした法整備が必要だと思うか聞いたところ

日本テレビ
政府は、組織的犯罪集団が犯罪を実行しなくても準備段階で罪に問える「共謀罪」の趣旨を含んだ、「テロ等準備罪」を設ける法案を今の国会に提出する方針です。犯罪の計画段階で、処罰の対象となることに対して、人権侵害や、捜査機関による乱用の恐れがあるとの指摘もあります。あなたは、この法案に賛成ですか、反対ですか?

 時事通信もNHKもそうですが、あからさまに政府の宣伝の上に乗った上で、質問を組み立てています。
 日本テレビに質問事項が一番、まともです。国会でも現在、共謀罪の問題点が野党議員によって追及されていますが、金田法相をはじめ、まともな答弁が全くありません。

 金田法相は、「一般市民は非対象」などと答弁していますが、全く理由になっていません。これでどうして人権侵害がないなどと言えますか。

テロ等準備罪 一般市民は非対象」(ホウドウキョク2017年2月17日)
「金田法相は「正当な活動を行っていた団体について、結合の目的が犯罪を実行することに一変したと認められる状況に至らないかぎり、組織的犯罪集団と認められない」としたうえで、「認定するかの判断は、裁判所が行うもの」と述べ、一般市民がテロ等準備罪の対象にならないことを、あらためて強調した。」

 あからさまな詭弁です。犯罪捜査は警察、検察の捜査機関がまず行うという大前提とそれによってもたらされる効果(影響)というものがすっぽりと抜け落ちています。

 最終的に裁判所において「無罪判決」が出ればいいというものではありません。構成要件が不明確なものは本来、それだけで罪刑法定主義に反するものとして違憲無効ですが、制定された法律というものは捜査機関によって独り歩きするもの、というのは、治安維持法制定過程での歴史が証明しています。帝国議会での答弁でも労働運動は対象外というのが政府答弁ですが、その後、労働運動にも適用されていったこは歴史が語っています。
『治安維持法の教訓 権利運動の制限と憲法改正』(内田博文著)」



 そもそも一般市民がどうこう言いいますが、法案の対象は「テロ」に限定していないのだから、全ての国民(市民)を対象にしているのは明らかではないですか。
 このような詭弁しか言えないのは、そもそもの名称を「テロ等準備罪」という偽称名にしているからです。

 現在の令状実務では、ほとんど素通りです。裁判所にも大いに問題はあります。判決の際には「無罪判決」となっても、前提としての捜査ではいとも簡単に令状が発布されています。

 裁判所の判断においても、結局、捜査機関による訴追に傾きますし、何よりもこれだけ鳴り物入りで共謀罪が成立した場合、裁判所が正面から違憲判決を出せるのかどうかという問題があります。金田法相の答弁は、こうした裁判所の現状を見透かした上でのものにすぎず、だから一般市民が対象にはならないということの説明には全くなっていません。

 狙われているのは私たちです。
 NHKの露骨な世論誘導を許してはなりません。

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