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フェイスブック創業者、反グローバル化の流れに強い懸念

米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はBBCとのインタビューで、グローバル化に反対する潮流が強まっていることへの深い懸念を語った。

ザッカーバーグ氏は、偽ニュースや二分化された言論、「情報にフィルターをかけてしまう泡」が人々の「共通の理解」を阻害していると語った。

同氏は、世界経済の成長に取り残された人々が、「結びついた世界」からの「脱退」を求めて声を上げたのだと指摘した。

ザッカーバーグ氏は「何もせずに憤慨する」ことはせずに、「社会的基盤」を築く努力をすべきだと訴えた。

「フェイスブックを始めた時、世界を結びつけるという使命が、批判の対象になることなどなかった」とザッカーバーグ氏は語った。「当時は、毎年世界は結びつきを強め、それが世界の進む方向だと人々は考えていた。今はその理想がより議論を呼ぶものになっている」。

ザッカ―バーグ氏はインタビューで、「グローバリゼーションや急速な変化から取り残されたと感じている人々が世界中にいて、その結果、一部の世界的な結びつきから脱退しようとする動きがある」と話した。

ザッカーバーグ氏は16日、フェイスブックの新たなビジョンを発表。その中で同氏は、「今のような時代に、フェイスブックの人間ができる最も重要なことは、私たち全員にとって役に立つグローバル社会を築く力を、人々に与えるための、社会的基盤を開発することだ」と述べている。

世界的な問題

インタビューで同氏は、「現代の最大の機会は、人々を結びつけることで生まれる。富や自由の拡散、科学の進歩、平和や相互理解の推進などだ」と語った。

さらに、「我々が今直面する問題の多くも、全く世界的なものだ。気候変動との闘い、テロや疫病流行の撲滅、もしくは一つの国の内戦がさまざまな大陸で難民危機を生み出すことなどだ」と指摘し、「これらはもともとグローバルな問題で、これまであったものとは次元の違うインフラストラクチャーが必要になる」と述べた。

政治的野心?

ザッカーバーグ氏は完全に否定するものの、同氏が政治への転身を考えているとの憶測が出ており、2020年の大統領選出馬が取りざたされている。

ザッカ―バーグ氏は「今そんなことはしていないし、計画もない」と述べ、「私が関心があるの世界を結びつけることだ」と語った。

フェイスブックに対しては、「偽ニュース」への対応が十分でないとの非難が集まっている。事実とは異なるニュースがフェイスブックで目につく場所に掲載されたこともある。例えば、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王がトランプ氏を支持したとする記事などだ。

ザッカ―バーグ氏はインタビューで、偽ニュースと戦う重要性を理解していると語った。

言論の自由

16日に発表したビジョンでも、「情報の正確性は非常に重要だ」とし、「私たちは誤った情報、さらには全くのでっち上げまでフェイスブックに載っているのを知っている。迷惑メッセージと闘うのと同じように作り話との闘いで進歩した。しかしまだやるべきことはある。作り話と風刺や意見表明との間の違いは、いつも明確なわけではないため、慎重に事を進めている」と述べた。

一方で、「自由な社会では、人々が意見を述べる権利があることが重要だ。たとえほかの人々が間違っていると思うような内容でも」と述べた。

「我々のアプローチは、誤った情報の禁止よりも、内容の間違いを指摘する事実確認の人員も含めたより多くの視点や情報の提供に力を入れることだ」

ザッカ―バーグ氏はインタビューの中で、「分断化や扇情主義」が「共通の理解」を妨げていると語り、短く、しばしば攻撃的なメッセージが交わされるソーシャルメディアが問題の一因だと認めた。

「一部で、重要かつ複雑なテーマが過剰に単純化されることで、我々が過剰に単純な意見をもつように仕向けられるかもしれない。共通の理解を持つ社会が生み出せるように、良い影響を増幅する一方で、悪い影響を弱めることは我々の責務だと思う」

「意見のみでなく、人間同士をつなげることで最もよい対話ができるという研究結果がたくさんある。共通する人間性について知らないままに、ただ会って角突き合わすよりも、価値観であれ興味であれ、共通のものがあれば、意見が対立することについて生産的な議論がずっとしやすくなる」

模範を示す

有権者の投票で選ばれたわけではないザッカ―バーグ氏が、世界のビジョンを提示し、それを実現しようとすることに、正当性を問う声があるかもしれない。

ザッカ―バーグ氏自身の納税やプライバシーをめぐる問題、そして巨大な資産についてはどうだろうか。政治・経済のエリート層に対する厳しい視線の背景にある、グローバリゼーションの失敗と考えられていることには、経済格差も含まれる。

ザッカーバーグ氏は、「いろんな面で我々は改善しなくてはならないと分かっているし、批判やフィードバックは大切で、向上し続けられたらと思う」と語り、慈善活動に資産の大部分を投じる計画について触れた。

ザッカ―バーグ氏は2015年12月に、フェイスブックの保有株の99%(当時の価値で450億ドル)を、妻のプリシラ氏と共に新設した法人に移し、社会貢献に使うと発表した。しかし、節税策だとの批判も出ている。

同氏は、「良き企業市民であることは非常に重要だ」とし、「我々は世界中のさまざな国で活動している。それらの社会の進歩を手助けるべきで、個人的な慈善活動で取り組んでいることだ。未来に何かを作り上げるほかの起業家に、どうやって社会や世界に還元するのか、模範を示せればといい」と語った。

(英語記事 Zuckerberg: my Facebook manifesto to re-boot globalisation

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