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【トランプ外交に変化?】

トランプ大統領の就任から3週間あまり。今週も外交行事が目白押しです。首脳会談だけでも13日にカナダのトルドー首相、15日にイスラエルのネタニヤフ首相の予定です。

これまでに大統領に会った外国首脳は英メイ首相と安倍首相だけ。各国政府は、必死に情報収集にあたっているのでしょうね。

報道では解説が増えていますが、トランプ政権が"従来通りの外交"に向かっているという安堵感、あるいは慎重ながらも楽観ムードが広がっているという論調が目立ちます。

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(AFP)

New York TimesはTrump Foreign Policy Quickly Loses Its Sharp Edge(トランプ外交、瞬く間に鋭さを欠く)という分析記事を展開。

中国の習近平国家主席との電話会談で「ひとつの中国」政策」を支持したことや、安倍首相との会談で尖閣諸島についてアメリカの防衛義務を定めた日米安保条約の範囲内だと明確にしたことを踏まえて、「トランプ氏が外交方針を固めるに従って、選挙戦での公約ほど、あるいは初期の電話会談ほど過激でないことが分かってきた」と指摘。

記事ではブッシュ(子)共和党政権の大統領補佐官だったマイケル・グリーン氏の解説を紹介しています。

大統領が就任前にひとつの中国」政策日米安保という中国と日本に対するアメリカ外交の2つの柱を交渉のテーブルにあげると主張していたことを指摘し、「ここ数日の間で非常に興味深いのがトランプがその両方の争点を交渉のテーブルからおろしたことだ」と述べています。

記事は「アジア太平洋地域全域から安堵の声が聞こえる(You can hear the sigh of relief across the whole Asia-Pacific region)」というグリーンさんの声で結ばれています。

英FT日米首脳会談から読みとれるアメリカの外交姿勢の変化について特集。

タイトルはRelief after Trump and Abe hit it off at summit - US president appears to be adopting a more traditional foreign policy stance(盛り上がった日米首脳会談のあと、安堵感広がる~米大統領はより伝統的な外交姿勢を採用の様子)。

日米首脳ががっつり会った2日間について「もめごと (controversy)がなかったことが特筆に値する」と総括しています。

首脳会談についてホワイトハウスが詳細を明かしていないと指摘した上で、アジア専門家の間で慎重ながらも楽観的なムード(cautious optimism)が広がっているとしています。

やはりグリーンさんの発言を紹介。「マティス防衛長官やティラーソン国務長官に続き、大統領も常識的な発言をし始めている。アジアの現状を踏まえれば当然のことだ。これが持続できるかは様子を見る必要がある」とのこと。

一方、北朝鮮の弾道ミサイル発射について、トランプ大統領が「みんなに十分に分かって欲しいのは、アメリカが偉大なる同盟国の日本と100%ともにあることだ(just want everybody to understand and fully know that the United States stands behind Japan, its great ally, 100%)」と述べるにとどまり、■北朝鮮を非難することや■同盟国の韓国を支持することを失念したと指摘する専門家もいると紹介しています。

それでも「トランプ氏がアジアに対してより伝統的な外交姿勢に徹している」という見方で締めくくっています。

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(Associated Press)

CNNは、北朝鮮のミサイル発射の一報に触れた時のトランプ大統領の様子を詳細に伝えていて、目に浮かびます。

フロリダのMar-a-Lagoの夕食で、ブルーチーズドレッシングがたっぷりかかったサラダ(iceberg wedge salads, dripping with blue cheese dressing)がテーブルに運ばれたところで、トランプ大統領の携帯電話に着信。

その場にいた客によると、トランプ大統領と安倍首相の夕食はすぐに戦略会議に変わり、安全保障担当のフリン大統領補佐官バノン首席戦略官が大統領の周りに集まり、キャンドルと月明かりしかない中でスマホのライトを頼り共同声明を確認し、ワシントンや東京の政府高官とやりした、と伝えています。

「アドバイザーや通訳が書類や電話を持ってあわただしくテーブルにやってきたものの、夕食会そのものはつつがなく進行した。トランプと安倍が側近と打ち合わせをする間もサラダに続き、メインコースが運ばれてきた」とのこと。

ファーストレディの2は、そのまま会話を続けたということです。その後、首脳2人はボールルームに移動して、声明を読み上げました

この時、トランプ大統領は用意された声明文を読まなかったとCNN。本来であれば、北朝鮮の挑発的な行為(provocative acts)に対して同盟国が一致団結すると述べるはずだったそうですが、北朝鮮のミサイル発射について触れなかったとFT同様に指摘しています。

このあと、グランドボールルームで行われていた結婚披露宴に寄って、花嫁さんとブライズメードとの会話を楽しんだことも事細かく報じています。会場をシャットダウンしたわけではないのですね。

TimeもPresident Trump Faces Foreign Policy Challenge After North Korea Tests Ballistic Missile(トランプ大統領、北朝鮮のミサイル発射で外交課題に直面)で、より伝統的な外交姿勢に転じたことを紹介しています。

「嵐のようなスタートだった外交面で、トランプ大統領は日本の安倍首相と関係を構築し、より伝統的なアプローチを見せた。長きにわたって友好な日米関係は北朝鮮のミサイル発射が伝えられたあと、再認識された」とのこと。

さらに「就任直後、トランプ外交は、メキシコやオーストラリアの首脳とのけんか腰の電話(contentious phone calls)など不安定だった。これに対して、フロリダのMar-a-Lagoへの初めての外交首脳訪問となった安倍首相との週末は、会議、夕食、ゴルフを挟んだ友好的なもので、ともにやっていけると思える首脳との間では固辞的な関係を築くために時間をさく意思があることを示した」と伝えています。

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