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日銀が国債残高の4割を保有する意味はあるのか

 日銀が保有する国債の残高が1月31日現在、358兆1977億円となり(日本銀行が保有する国債の銘柄別残高の合計数字)、1月末時点の国債の発行残高、約894兆3357億円に占める日銀の保有割合は初めて4割を超えた。着実に日銀が保有する国債残高は増え続けている。いずれ発行残高の5割を越える日もくるかもしれない。これがいったい何かを示すのかをあらためて考えてみたい。

 そもそも日銀が2013年4月に量的・質的金融緩和を導入する直前の2013年3月末は11%程度に過ぎなかった国債の保有割合が、4年足らずの間に40%にも増えてしまっている。日銀は何のために、これほどの国債を購入したのか。しなければいけなかったのか。

 それは物価を上げるためではなかったのか。しかし、その物価は上がるどころか前年比マイナスという水面下にいる。これは日銀の国債買入が少なすぎたから、というわけはなかろう。結論から言えば、日銀がいくら異次元の国債買入をしようとも物価は動かせなかった。結果として日銀の大量の国債残高が残り、長期金利を操作するという手段に追い込まれた。これにより国債買入の額を減らすに減らせない状況に追い込まれてしまった。

 それだけではない。金融市場における中核的な存在であったはずの国債の流動性を日銀は低下せしめた。年間発行額のほとんどを日銀が買ってしまうため、一般に出回る国債の量が急減した。

 ところが異常な金融緩和を続けなければいけない状況にいま日本が陥っているわけでもない。日銀は無理矢理に国債の利回りを押さえつけているが、これでいったい何をしたいのかがわからない状況になりつつある。もし日本の長期金利を抑えれば、日米金利差が拡大して円安になり、円安により物価に刺激を与えようとのシナリオであれば、今度はトランプ政権が黙ってないであろう。

 日銀は昨年9月の長短金利操作付き量的・質的緩和政策の決定により、調節目標をマネタリーベースから金利に差し替えている。それにもかかわらず保有残高の増加額年間約80兆円というめどの数字を残してしまったために、本来削減すべき国債残高を削減できずにいる。いや削減しようとしたが、市場参加者との意志の疎通がうまく行かず、その結果、指し値オペなど含めて、余計に買わざるを得ない状況に追い込まれてしまった。

 日銀はそろそろ腹をくくって、多少の円高となろうが、マイナス金利政策を止めて、80兆円という目処の数字も取り除き、ファンダメンタルに即した長短金利の居所を修正する方針に改めるべきではなかろうか。あくまでこれは引き締め策ではなく、異次元緩和を通常次元に戻す調整として行えば良いのではなかろうか。そうでもしないと今後は矛盾がどんどん拡がるばかりとなりかねない。

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